F1モナコGP:FIAのレースコントロールに批判。スタートシステムの問題をレース後まで明かさず

 元F1ドライバーで、現在『Sky F1』の解説者を務めるマーティン・ブランドルは、F1第7戦モナコGP決勝が悪天候で混乱するなか、FIAが正しい情報を発表するのが遅れたとして、批判的な発言を行った。

 レースコントロールは、雨のためにスタートを2回ディレイした。まず元々のスタート時刻から9分遅れでセーフティカー先導のもとでフォーメイションラップがスタート。だが、雨が激しくなってきたことで、赤旗に。その後、長時間にわたり中断され、元々のスタート時刻から65分後にようやくレースがスタートした。この時、ウエットコンディションのため、セーフティカー先導でコースインし、ローリングスタートが用いられた。その後、ミック・シューマッハーが大クラッシュを喫し、再びレースは中断。その後のリスタートでもローリングスタートが採用された。

ガスリー、F1ドライバーは「アーティストのようなもの」追い抜きのためには“創造性”が必要と語る/F1第7戦

 アルファタウリのピエール・ガスリーは、2022年F1第7戦モナコGP決勝の序盤に一連の印象的なオーバーテイクを成功させるには、自分の内なる「アーティスト」が「創造性」を発揮しなければならなかったと語った。

 モナコGPでのガスリーは、すべてのフリー走行で余裕のトップ10入りを果たし、予選と決勝レースでの走りにも大きな期待が高まっていた。しかし残念なことに、予選Q1でアクシデントが発生し、その後チームが彼をセッションに送り出す決断が遅れたために、日曜日の決勝レースは17番手という腹立たしいグリッド順でのスタートとなった。

モナコでは「5秒遅れのマシンを追い抜けない」とメルセデスF1代表。レイアウト変更は“希望的観測”と期待せず

 メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは、今後モナコのレイアウトを調整してオーバーテイクを改善するという話は、「希望的観測」である可能性が高いと述べている。

 ウォルフは、先日行われたF1第7戦モナコGPの後、ルイス・ハミルトンと同様に苛立っていた。ハミルトンは午後のほとんどを、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)のリヤウイングを見詰めて過ごしたのだ。アロンソはレースのある段階では、7度の世界チャンピオンであるハミルトンより5秒遅かったものの、ハミルトンはアロンソを追い抜く道を見つけることができなかった。

「レッドブルはマックスを勝たせる努力をしなかった」ヨス・フェルスタッペンがチームの戦略に強い不満を示す

 マックス・フェルスタッペンの父ヨスは、F1モナコGP決勝でのレッドブルの戦略に不満を抱いている。ヨスは、レッドブルは完全にセルジオ・ペレスに有利な戦略を取り、息子を勝たせるための努力をしなかったと述べている。

 モナコGPのグリッドは、フロントロウにはシャルル・ルクレールとカルロス・サインツのフェラーリ勢が並び、2列目にペレスとフェルスタッペンが続いた。ウエットコンディションでスタートした決勝の序盤は、この4台はグリッドと同じ順位で周回していた。

シューマッハーはプレッシャーに苦しんでいるのか。ハースF1代表はクラッシュに痺れを切らすも「どう前進するか考える」

 ミック・シューマッハー(ハース)のF1キャリアは幾度もの浮き沈みがあり、波乱万丈だ。目下のところ、それは下降線を辿っている。シューマッハーはF1第7戦モナコGPで大クラッシュを喫し、彼のマシンは真っ二つになった。

 モナコGPの決勝レースの27周目に起きたクラッシュは、彼のマシンがやはり真っ二つになった第2戦サウジアラビアGPの予選でのクラッシュから、わずか2カ月後のことだった。両方のクラッシュはドライバーのエラーが原因であり、シューマッハーはあまりにも無理をし過ぎているように見える。

「ルクレールを1周早く入れるか、ステイアウトさせるべきだった」フェラーリF1代表、タイヤ交換の判断を誤ったと認める

 フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、F1第7戦モナコGPの決勝において、ドライバーたちを1回目のピットストップに呼んだ判断はタイミングが誤っており、タイヤ交換はもっと早いタイミングか、あるいはもっと遅い段階で行われるべきだったと考えている。

 シャルル・ルクレールとカルロス・サインツは、レース序盤ではレッドブルのライバルたちに差をつけていた。トラックコンディションは改善してきていたので、フェラーリは次のステップを考え始めた。

ペレスとフェルスタッペンの差は「ゼロに等しい」とレッドブルF1代表。タイトル獲得の可能性は“同じ程度”だと語る

 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、2022年F1第7戦モナコGPを制したセルジオ・ペレスについて、今シーズンのタイトル争いではチームメイトのマックス・フェルスタッペンに肩を並べたと語った。

 自身の完璧なドライビングとチームの適切な戦略とが相まって、ペレスはF1キャリアで3度目の優勝と25ポイントを獲得した。これにより、ドライバーズランキングではシャルル・ルクレール(フェラーリ)からわずか6ポイント差、フェルスタッペンからは15ポイント差の3番手につけた。