【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第7回後編】無理な追い抜きに大クラッシュ。プレッシャーのかかる状況でもがくミック

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。2連戦で迎えた第7戦は、伝統のモナコGP。持ち込みのセットアップは非常にいい状態で、その後の仕様変更もうまく機能したハースだったが、レースではミック・シューマッハーが大きなクラッシュ。プレッシャーのかかる状況で結果を出せないという状況は変わらず、さらにはいいペースで走っていたケビン・マグヌッセンもトラブルでリタイアに終わり、ハースは獲れたはずのポイントを逃がし続けている状況だ。それでも明るい材料はあると小松エンジニアは言う。

 コラム第7回は、前編・後編の2本立てでお届け。後編となる今回は、モナコGPの現場の事情を小松エンジニアがお届けします。

【動画】マグヌッセンがドライブするNASCARにシュタイナー代表が同乗。ふたりの結末はいかに

 ハースF1のケビン・マグヌッセンとギュンター・シュタイナー代表が、NASCARマシンでの同乗走行に挑戦。シュタイナーを怖がらせ、日頃の鬱憤を晴らしたいマグヌッセンだったが、彼のボスはさらに一枚上手だったようだ。

【動画】ハースのふたりがNASCARをドライブ。F1とは対極のモンスターマシンに興奮

 ケビン・マグヌッセンとミック・シューマッハーのハースF1コンビが、チームの本拠地アメリカでNASCARをドライブ。これまでに培ったテクニックが全く通用しないストックカーに悪戦苦闘したふたりは、F1とはまったく異なるモータースポーツのもうひとつの世界を満喫したようだ。

アルファタウリF1代表、苦戦の続くシューマッハーを「こんなに早く見限るべきではない」と擁護

 アルファタウリF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、誰もがミック・シューマッハー(ハース)に対し、F1で何ができるか示すための時間と余裕を与えることを促している。

 フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のメンバーである23歳のシューマッハーは、ハースで厳しい2年目のシーズンスタートを切った。サウジアラビアとモナコでは大きなアクシデントを起こしてマシンを大破させ、マイアミでもクラッシュを喫した。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第7回前編】VF-22の絶対的な速さが向上。ミックは逆境のなかQ3進出を達成

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。シーズン開幕前のプレシーズンテスト以来となるバルセロナ-カタロニア・サーキットでは、ミック・シューマッハーが予選でQ3に進み、予選アタックに課題を抱えるシューマッハーにとって大きな一歩になった。一方ケビン・マグヌッセンは得意のスタートでポジションを上げようとしたものの、他者との接触でダメージを負い後退し、入賞とはならなかった。

 コラム第7回は、前編・後編の2本立てでお届け。前編となる今回は、スペインGPの現場の事情を小松エンジニアが振り返ります。

シューマッハーはプレッシャーに苦しんでいるのか。ハースF1代表はクラッシュに痺れを切らすも「どう前進するか考える」

 ミック・シューマッハー(ハース)のF1キャリアは幾度もの浮き沈みがあり、波乱万丈だ。目下のところ、それは下降線を辿っている。シューマッハーはF1第7戦モナコGPで大クラッシュを喫し、彼のマシンは真っ二つになった。

 モナコGPの決勝レースの27周目に起きたクラッシュは、彼のマシンがやはり真っ二つになった第2戦サウジアラビアGPの予選でのクラッシュから、わずか2カ月後のことだった。両方のクラッシュはドライバーのエラーが原因であり、シューマッハーはあまりにも無理をし過ぎているように見える。

F1第6戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)

 2022年F1第6戦スペインGPの予選が行われ、6〜10番手のドライバーが土曜日を振り返った。6〜10番手のドライバーはルイス・ハミルトン(メルセデス)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、ミック・シューマッハー(ハース)だ。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第6回】またも遠のいたミックの初ポイント。W入賞も見えた決勝はミスで台無しに

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。初開催のマイアミでは難しい状況でケビン・マグヌッセンが無線のトラブルに見舞われまさかのQ1敗退。決勝ではミック・シューマッハーとともにダブル入賞が見えていたものの、両者ともにミスでそのチャンスを潰してしまった。新しいパーツを投入していただけに是が非でもポイントを獲りたかった週末だが、悔しすぎる結果に終わった。そんなマイアミGPの現場の事情を小松エンジニアがお届けします。