アイアン・リンクス、スパ24時間の前哨戦を1-2で制す/GTWCヨーロッパ第4戦ポール・リカール

 6月5日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの2022年シーズン第4戦ポール・リカール1000kmの決勝レースがフランス、ポール・リカール・サーキットで開催され、アイアン・リンクスの71号車フェラーリ488 GT3エボ(ダニエル・セラ/ダビデ・リゴン/アントニオ・フォコ組)が優勝した。

 シリーズのハイライトであるスパ24時間の“前哨戦”である今戦を制した71号車フェラーリはポールポジションからのスタート後、序盤はポジションを落とすことになったが、それを跳ね返し6時間レースの終盤2時間を支配した。

ニュル24時間、決勝当日朝にBoP変更。フロントロウに並んだフェラーリとBMWが重量増

 ドイツ・ニュルブルクリンクを舞台に、丸1日にわたって長く厳しい戦いが繰り広げられるADACトタルエナジーズ24時間レース。“ニュルブルクリンク24時間”としてよく知られている耐久レースは、今年50回目の節目の大会として現地5月28日(土)16時にスタートが切られた。

 この日の朝にBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)がアップデートされ、予選上位につけたフェラーリとBMWのGT3カーの最低重量が変更された。

ファーフスのBMWを抑え、ルートヴィヒ駆る“伏兵”フェラーリがニュル24時間のポール獲得

 5月27日、ドイツ・ニュルブルクリンクで、ADACトタルエナジーズ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間)の決勝グリッドを決定するトップクオリファイ1、および同2が行われ、ルカ・ルートヴィヒがドライブしたオクタン126の26号車フェラーリ488 GT3エボ(ルートヴィヒ/ビヨン・グロスマン/サイモン・トルマー/ジョナサン・ヒルスキ組)がポールポジションを獲得した。

 前日に実施された予選1/2と、27日(金)に行われた予選3回目を経て迎えたトップクオリファイ。同セッションに進んだ30台あまりの車両をふたつのグループに分けるかたちで行われたこの予選の前半は、ニック・キャツバーグ駆る98号車BMW M4 GT3(ローヴェ・レーシング)が8分11秒039というタイムをマークし、ゲットスピード・パフォーマンスの4号車メルセデスAMG GT3など4台とともにトップクオリファイ2への進出を決める。

日本で慣れ親しんだゼッケン『37』でDTMへ。「残念だった」ニック・キャシディの2022年初陣

 2022年はABB FIAフォーミュラE世界選手権の活動をメインにしながらも、WEC世界耐久選手権、およびDTMドイツ・ツーリングカー選手権にも出場するニック・キャシディ。DTMでは、アルファタウリカラーに塗られたAFコルセのフェラーリ488 GT3を駆り、フル参戦する予定だ。

 ただし、ポルトガルのポルティマオで開催された開幕ラウンドはフォーミュラEのモナコ戦へ参戦のために欠場。シーズン第2ラウンドとなるラウジッツリンク戦が、キャシディの2022年DTM初戦となった。

DTMデビュー戦を終えた元WRC王者ローブ、結果に満足せずも「非常にエンジョイできた」

 4月29日~5月1日にポルトガルのアウトドロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ(アルガルベ国際サーキット)で行われたDTMドイツツーリングカー選手権の2022年開幕戦に、イタリアの名門AFコルセからアルファタウリカラーのフェラーリ488 GT3 EvoをドライブしてDTM初参戦となったWRC世界ラリー選手権元王者のセバスチャン・ローブ。

 本来ならばニック・キャシディがレッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリをドライブするのだが、今季はエンビジョンレーシングのABB FIAフォーミュラE世界選手権の活動と、WEC世界耐久選手権に参戦するAFコルセのフェラーリGTEの活動をメインに置いているキャシディは、DTMの開幕戦とバッティングしたフォーミュラEモナコ戦へ参戦するためにDTMを欠場し、その代走でローブがフェラーリのステアリングを担うこととなった。

ブランズハッチでのスプリント開幕戦、AFコルセとアコーディスが勝利/GTWCヨーロッパ第2戦

 5月1日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)の2022年シーズン第2戦がイギリス、ブランズハッチで開催された。今季最初のスプリントレースでは、シルバーカップにエントリーしているAFコルセの53号車フェラーリ488 GT3 Evo(ユリース・ド・ポー/ピエール-アレクサンドル・ジョン組)が総合優勝。同日午後に実施されたレース2はアコーディスASPチームの89号車メルセデスAMG GT3(ラファエル・マルチェッロ/ティムール・ボグスラフスキ組)がポール・トゥ・ウインを飾っている。

 二輪レース界の“レジェンド”ことバレンティーノ・ロッシが2021年限りでのMotoGP引退後、四輪レーサーとしてフル参戦デビューするということで“ロッシ・フィーバー”に湧いたGTWCヨーロッパ第1戦イモラ。それから1カ月後のブランズハッチで迎えた今季第2戦は、週末に60分レースを2度行うスプリントカップ開幕戦の舞台となった。