LMGTEプロは2022年での終了が決定。2024年以降のWEC/ル・マンはGT3プロアマを新設へ

 FIA国際自動車連盟とACOフランス西部自動車クラブは、6月10日に開かれたル・マン24時間の年次記者会見において、2023年のWEC世界耐久選手権でLMGTEプロクラスを廃止することを明らかにした。

 これにより来季のWEC/ル・マンでは、GTEカテゴリーが既存のLMGTEアマクラスに一本化されることになった。

アイアン・リンクス、スパ24時間の前哨戦を1-2で制す/GTWCヨーロッパ第4戦ポール・リカール

 6月5日、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパの2022年シーズン第4戦ポール・リカール1000kmの決勝レースがフランス、ポール・リカール・サーキットで開催され、アイアン・リンクスの71号車フェラーリ488 GT3エボ(ダニエル・セラ/ダビデ・リゴン/アントニオ・フォコ組)が優勝した。

 シリーズのハイライトであるスパ24時間の“前哨戦”である今戦を制した71号車フェラーリはポールポジションからのスタート後、序盤はポジションを落とすことになったが、それを跳ね返し6時間レースの終盤2時間を支配した。

アウディ、LMDh中断後もWRTによるGT3プログラム継続を期待。一方、チームはBMWと接触

 アウディスポーツは、アウディのLMDhプログラムが休止されたことにともない別のメーカーとのスポーツカーレースのプログラムを模索しているWRT(Wレーシング・チーム)とGT3カスタマーの関係を維持したいと考えている。

 今年4月、WRTのチーム代表であるヴァンサン・ボッセはSportscar365に対し、他のブランドとの話し合いを通じてプロトタイプレースに参加する野望を維持するための努力をしていると語った。

新型M4 GT3のニュル24時間デビュー戦で“惨敗”のBMW「自滅は痛恨の極み。もっといいレースができたはず」

 BMWのチームとマネージメントは、ニュルブルクリンク24時間レースの結果に失望しており、BMW M社のCEOは表彰台に上がるスピードをマシンは持ち合わせていたものの、その速さを“ふさわしい結果”に結びつけることができなかった、と語った。

ニュル24時間:有力チームの事故が相次いだ序盤戦「クラッシュなどの多さを見ると、ちょっとやりすぎ」

 5月28~29日に開催された第50回ADACトタルエナジーズ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間)に、2台のBMW M4 GT3を投入したローヴェ・レーシングのハンス・ピーター・ナウンドルフ代表は、複数のSP9クラスマシンがアクシデントを起こした今年のレースの序盤戦について「本当にワイルドだった」と評した。

 ナウンドルフは今大会の序盤の戦いはとくに混沌とし、場合によっては例年以上にアグレッシブだったと評価するチームマネージャーやドライバーのひとりだ。

電動化シフトで存続が懸念されるアウディスポーツ「いずれは転換が必要」とカスタマーレーシング責任者

 アウディスポーツのカスタマー・レーシング責任者であるクリス・ラインケは、アウディの自動車部門が電動モビリティにますます力を入れていることを受け、その活動を再編成する可能性があることを認める一方、GTレース部門が整理されるかもしれないという噂を否定した。

アウディ 2022ニュルブルクリンク24時間 レースレポート

アウディ、ニュルブルクリンク24時間レースで6回目の総合優勝 (ドイツ本国発表資料) ◆アウディスポーツ・チーム・フェニックスが、伝統の耐久レース開催50回記念大会で総合優勝 ◆23万人の大観衆が、ノルドシュライフェでス …

ポルシェvsアウディでまさかの“兄弟同士討ち”「感情に支配され、脳が働かなくなった」と兄/ニュル24時間

 ローレンス・ファントールとドリス・ファントールの兄弟は、2022年ニュルブルクリンク24時間レースの決勝序盤で接触、ローレンスがクラッシュしてリタイアに追い込まれたティアガルテンでの出来事をともに後悔しているが、互いに「恨みはない」と語っている。

 兄・ローレンスが駆る昨年覇者のマンタイ・レーシング1号車ポルシェ911 GT3 Rと、弟・ドリスがドライブするアウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMS GT3 エボⅡは、5月28日にスタートしたレースの序盤、ポジションを争うなかでサイド・バイ・サイドの状態に。

 軽い接触の後、ローレンスのポルシェはスピン状態に陥って右側のバリアへと激しくクラッシュ。コースを横切ったところで停止し、マンタイのニュル24時間“防衛戦”は、レース開始3時間半というところで早々に幕を閉じた。

50回記念大会を制したのはアウディR8/【動画】2022ニュルブルクリンク24時間 決勝ハイライト

5月28日(土)から翌29日(日)にかけてドイツ、ニュルブルクリンクで開催された“ニュルブルクリンク24時間”こと、ADACトタルエナジーズ24時間レースの決勝ハイライトが大会公式YouTubeチャンネルで公開されている。

 ローレンス・ファントールとドリス・ファントールによる兄弟バトルの末に“前年王者”マンタイ・レーシングの1号車ポルシェ911 GT3 Rが大クラッシュを喫するなど、レース序盤から中盤にかけて荒れ模様の展開となった第50回記念大会。優勝したアウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMSエボIIがその大部分をリードしたレース後半にはときおり降る雨粒が路面を濡らしたため、各チームは難しいタイヤ選択を迫られることになった。