“グリーン・レッドブル”と呼ばれるアストンマーティンAMR22。FIAは合法と明言も、レッドブルは知的財産流出を疑う

 アストンマーティンがF1第6戦スペインGPに持ち込んだアップデート版AMR22が、レッドブルRB18と似た形状の部分があることが注目を集めているが、FIAは、類似性について調査済みであり、アストンマーティンはレギュレーション違反を犯してはいないと明言した。しかし、レッドブル側は納得しておらず、「深刻な懸念」を示している。

 2022年に苦しいスタートを切ったアストンマーティンは、第5戦までに6点しか獲得していない。しかしスペインには“Bスペック”と言えるほど異なる形状のマシンを走らせる予定であることは事前に判明しており、スペイン初日からアストンマーティンには注目が集まっていた。

FP1でルーキーふたりが走行。ビップスは「マシンのフィーリングを直接感じることが仕事に役立つ」と満足/F1第6戦金曜

 2022年F1第6戦スペインGPでは、ウイリアムズからニック・デ・フリースが、レッドブルからユーリ・ビップスがフリー走行1回目に参加した。

 今年のF1の競技規則では、各チームはルーキードライバーをFP1で2回起用しなければならないと定められている。今回デ・フリースはアレクサンダー・アルボンのマシンをドライブし、ビップスはセルジオ・ペレスに代わっての出走となった。

ガスリー11番手「ものすごく苦労した。マシンを思いどおりに機能させるのが難しい」:アルファタウリ/F1第6戦金曜

 2022年F1スペインGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーはフリー走行1=8番手/2=11番手だった。

■ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ)
フリー走行1=8番手(1分21秒422:ソフトタイヤ/23周)/2=11番手(1分20秒917:ソフトタイヤ/28周)

レッドブル&HRC密着:走り慣れたバルセロナでシートを譲っても「問題ない」とペレス。ビップスは空力データ収集に専念

 F1第6戦スペインGP初日、フリー走行1回目でマックス・フェルスタッペンとともにレッドブルのマシンを走らせたのは、チームメイトのセルジオ・ペレスではなく、レッドブルのジュニアドライバー、ユーリ・ビップスだった。

 これはペレスに何か不具合があったわけではなく、今年のF1のスポーティングレギュレーションで、「チームはシーズン中に最低2回、若手ドライバーを起用しなければならない」と若手育成のために新たに義務付けられたからだ。

FP2から走行のペレス「ポールポジション争いできる速さを予選までに見つけたい」レッドブル/F1第6戦金曜

 2022年F1スペインGPの金曜、レッドブルがジュニアドライバーのユーリ・ビップスをフリー走行1回目で走らせることを決めたため、セルジオ・ペレスはフリー走行2回目からマシンに乗った。FP2でペレスは7番手タイムをマークした。

 なお、ペレス車のパワーユニットには、シーズン3基目のエキゾーストシステムが入れられたことが発表されている。

「ポーパシングなしにストレートを走れた!」メルセデスのアップグレードにハミルトン大満足/F1第6戦金曜

 2022年F1スペインGPの金曜、メルセデスのルイス・ハミルトンはフリー走行1=6番手/2=3番手、ジョージ・ラッセルはフリー走行1=4番手/2=2番手だった。

 メルセデスはここにW13のアップグレードとして、新しいフロアなどを導入している。

 また、ハミルトンとラッセルのマシンには、パワーユニットの2基目のICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エキゾーストシステムが投入された。ハミルトン車にはギヤボックスのシーズン2基目も入れられている。

【角田裕毅F1第6戦密着】今後のアップデートに向け走行データ収集を重視。初日14番手も「全体としては悪くない」

 開幕5戦が終了し、ヨーロッパに戻ってきたF1は6戦目のスペインGPを迎えた。事実上のヨーロッパラウンド開幕戦となるこの1戦に、ライバルチームがこぞってマシンをアップデートしてきた。しかし、アルファタウリはスペインGPに新たな開発パーツを持ち込まなかった。

「そうですね、僕たちは今回、アップデートパーツは持ち込んでいません」

ルクレール最速も「ロングランはかなり厳しい」サインツはフェラーリのアップグレードに好感触/F1第6戦金曜

 2022年F1スペインGPの金曜、フェラーリのシャルル・ルクレールはフリー走行1=1番手/2=1番手、カルロス・サインツはフリー走行1=2番手/2=4番手だった。

 フェラーリは、一日を振り返り、マシンにはシングルラップの速さはあるが、レースペースに関しては改善の余地があると述べている。

 今回フェラーリはアップグレードとして、新しいリヤウイング、フロアの導入、DRSメカニズムの修正などを行った。

 なお、金曜の時点でルクレール車にシーズン2基目のギヤボックスが投入されたことが発表された。

フェルスタッペン、首位フェラーリとの差は0.336秒「ロングランには満足だが、予選ペース向上が課題」F1第6戦金曜

 2022年F1スペインGPの金曜、レッドブルのマックス・フェルスタッペンはフリー走行1=3番手/2=5番手だった。FP1でもFP2でも、トップのシャルル・ルクレール(フェラーリ)とは0.336秒差だった。

■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
フリー走行1=3番手(1分20秒164:ソフトタイヤ/28周)/2=5番手(1分20秒006:ソフトタイヤ/27周)

角田裕毅初日14番手「まだマシンに満足していない。予選Q3進出のためセットアップを仕上げていく必要がある」/F1第6戦

 2022年F1スペインGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅はフリー走行1=10番手/2=14番手だった。

 チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは、一日を振り返って、次のように語った。

「FP1では、2台のマシンによる空力およびメカニカル面での広範囲にわたるテスト計画を立て、それによってグランプリ前のセオリーを確認することができ、そこで学んだことをFP2に役立てることができた」