F1 Topic:コロナ禍で不測の事態に備えるFIA。万が一の際はハービー・ブラッシュがレースディレクターに

 2022年の開幕戦からF1のレースディレクターを務めてきたニールス・ヴィティヒが、今週末の第5戦マイアミGPでも、引き続きその職を続けることが明らかになった。

 ヴィティヒに関しては、前戦エミリア・ロマーニャGP後に新型コロナウイルス検査で陽性となったとヨーロッパのメディアが報じていた。ヴィティヒと同様、今年からレースディレクターに就任したエドゥアルド・フレイタスも陽性になったと報じられていたため、もしも2人が陽性のままの場合、誰がレースディレクターを務めるのかが注目されていた。

初開催のF1マイアミGP、DRSゾーンは3カ所

 初開催のF1マイアミGPに向け、FIAは、マイアミ・インターナショナル・オートドロームに3カ所のDRSゾーンを設けることを決めた。

 新たに建設されたマイアミ・インターナショナル・オートドロームは、マイアミガーデンズのハードロックスタジアム周辺に位置する曲がりくねったストリートサーキットで、全長5.412kmで19のコーナーを備える。高速のレイアウトによって、エキサイティングなショーと多くのバトルが生み出されることが期待されている。

角田裕毅「マイアミのコースは楽しそう。しっかりデータを集めて、予選で良い順位を確保したい」/F1第5戦プレビュー

 F1初のマイアミGPに向けて、アルファタウリの角田裕毅は、シミュレーターで準備を整えてきた。新サーキット、マイアミ・インターナショナル・オートドロームはオーバーテイクが楽ではなさそうなので、予選で良い結果を出したいと、角田は言う。

 前戦エミリア・ロマーニャGPで角田は予選16番手に沈みながら、スプリントで12番手を獲得、決勝で7位入賞を果たした。

「イモラの最終結果にはとても満足していますが、全体的に難しい週末でした」と角田は振り返った。

マイアミの最終セクターは『ミス誘発箇所』だと設計者が語る。マシンやドライバーに“挑む”レイアウトに/F1第5戦

 F1第5戦マイアミGPの舞台となるマイアミ・インターナショナル・オートドロームは、トリッキーな最終連続コーナーを備えているが、意図的にドライバーに挑むような設計がされており、トラックの設計を担当した企業はここを「ミス誘発箇所」と呼んでいる。

 イギリス企業の『エイペックス・サーキット・デザイン』社は、マイアミガーデンズのハードロックスタジアム周辺に展開する全長5.412km、コーナー数19カ所のコース設計を担当した。サーキット設計者たちの設計哲学の中心には、本物のレースを生み出すレイアウトを作る必要性があった。

「今週末はかなりクレイジーになる」とフェルスタッペン。シミュレーター等で初開催のマイアミに備える/F1第5戦プレビュー

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1特有の雰囲気と地元マイアミのカラーとムードが相まって、F1第5戦マイアミGPの週末は“かなりクレイジー”なものになるだろうと考えている。

 マイアミは活気に満ちた鮮やかな輝きを、F1世界選手権第5戦にもたらすだろう。参戦者同様、ファンにとっても節目のイベントとなることへの期待が高まっている。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第5回】アップダウンの激しいミック。予選のミスを取り戻せず、経験不足が影響した週末

 2022年シーズンで7年目を迎えたハースF1チームと小松礼雄エンジニアリングディレクター。イモラでは今年最初のスプリントが行われたが、金曜日から雨が降る難しい週末に。ケビン・マグヌッセンはスプリントとレースの両方でポイントを獲得したが、一方のミック・シューマッハーはスプリントこそうまくやれたものの、予選と決勝では経験不足が露呈したグランプリとなった。そんなエミリア・ロマーニャGPの現場の事情を小松エンジニアがお届けします。

フェルスタッペンへの“荒っぽい”という評価は不公平だとニューウェイ「彼はマシンに何ができるのかを分かっている」

 コース上でのマックス・フェルスタッペンの攻撃性は、ドライバー仲間やマーシャルとのトラブルにつながってきたが、レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイは、フェルスタッペンが“荒っぽい”という評判は不公平なものだと述べている。

 F1マシンのステアリングを握った時の、フェルスタッペンの卓越した才能に異論はない。しかし最初からフェルスタッペンは、F1でのキャリアを通してレース技術にあるレベルの攻撃性をのぞかせてきた。そのため彼自身やライバルたちがぞっとするような瞬間があった。

F1技術解説:第4戦(2)新パーツ導入&軽量化でも改善が見られなかったメルセデス

 2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。第1回「なぜレッドブルRB18は格段に速かったのか」に続く第2回では、低迷から抜け出せずにいるメルセデスが入れたアップデートを紹介する。

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 ポーパシングを抑えようと地上高を上げたイモラでのメルセデスW13は、想定したダウンフォースを生み出すことができず、タイヤを暖めるために2周する必要があった。さらに予選ではカルロス・サインツのクラッシュによる赤旗と雨も加わり、ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは金曜日の予選はQ2に進むのが精一杯だった。

「ポルシェ&アウディがF1参戦を決定」とフォルクスワーゲングループCEOが発言。具体的プランは明かさず

 ポルシェとアウディが2026年からF1世界選手権に参戦することを決めたと、フォルクスワーゲングループのCEOが月曜に発言した。

 この数カ月、ポルシェとアウディが、F1に次世代パワーユニット(PU)が導入される2026年に向けてF1に新規参入することを計画しているとうわさされ、4月にはフォルクスワーゲングループがその計画があることを認める声明を発表した。

F1フル参戦を望むメルセデス育成のデ・フリース、ウイリアムズでF1昇格という噂に困惑

 フォーミュラeのチャンピオンであるニック・デ・フリース(メルセデスEQフォーミュラEチーム)は、2023年に自身がウイリアムズからF1に参戦する可能性があるという噂について「初耳だ」と語った。

 アルピーヌが来年ライバル勢に貸し出そうとしている才能ある若手ドライバー、オスカー・ピアストリの将来についてF1の専門家たちが議論するなか、ウイリアムズはこの若きオーストラリア人ドライバーの行き先候補チームとして浮上している。