ラルフの息子、ダービッド・シューマッハーがDTMデビュー戦で直面した“フォーミュラとの違い”

 ポルトガルのアルガルベ(ポルティマオ)で開幕した、2022年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権。ここで元F1ドライバー、ラルフを父に持つダービッド・シューマッハー(メルセデスAMG・チーム・ウィンワード)が、同シリーズへデビューを果たした。

RSCの強豪WAUが“Gen3”よりフォード陣営に電撃スイッチ。エースも「最高の決定」と歓迎

 オーストラリアのみならず、世界でも人気を集める同大陸最大のツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップに参戦する強豪ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)は、2023年導入予定の新車両規定“Gen3”に合わせて、ホールデンからフォードへの衝撃的なスイッチを発表。1990年から2016年まで、30余年にわたってGM(ゼネラルモーターズ)の筆頭ファクトリーチームとして活動し、6度のドライバーズタイトルと186勝を記録してきたWAUが、来季よりフォード・パフォーマンスのワークス指定チームに生まれ変わることとなった。

 同国の自動車市場におけるホールデン・ブランドの消滅に合わせ、来季導入の新車両規定のもと『シボレー・カマロZL1スーパーカー』にスイッチする計画のGM陣営だが、その節目を前にシリーズのファンにとっても“精神的主軸”と言える存在が、電撃的なブランド変更に踏み切る決断を下した。

新生クプラEKS、初代王者マティアス・エクストロームが初日最速からの完全制覇/ETCR開幕戦

 創設2年目の今季より、シリーズ名称をPURE ETCR(ピュアETCR)改め『FIA eツーリングカー・ワールドカップ』へと改称したTCR規定派生の電動ツーリングカー選手権が、WTCR世界ツーリングカー・カップの併催イベントとしてフランスのポー市街地で開幕。3マニュファクチャラー、12名のドライバーがふたつのプールに分かれて争った勝負は、初年度王者マティアス・エクストローム率いる新生クプラEKSがトップ3を独占するロケットスタートを披露。代表自らが開幕戦を制する結果となった。

 昨季初年度はハンガリーに拠点を置くゼングー・モータースポーツとのジョイントチームで参戦したクプラ陣営は、エクストロームが創設したEKSが運営を引き継ぐかたちでセアト・クプラe-Racerを投入。そのクプラ×ゼングー・モータースポーツでもチームメイトを務めたジョルディ・ジェネに加え、トム・ブロンクビストやエイドリアン・タンベイが新加入し、エクストローム自身もエースとしてタイトル防衛に挑むこととなった。

DTMドイツ・ツーリングカー選手権、ウクライナ国民を第2戦ラウジッツリンクに無料招待

 5月12日、DTMドイツ・ツーリングカー選手権は、5月20〜22日にデクラ・ラウジッツリンクで開催される第2戦に、パスポートを所持するウクライナ国民すべてを無料で招待すると発表した。パドックへの入場やピットウォーク体験なども無料で行われる。

ポルシェを加え大世帯に。電動化も見据えるシリーズのいま/DTM代表ゲルハルト・ベルガーインタビュー

 4月30日~5月1日、ポルトガルのアウトドロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルベ(アルガルベ・インターナショナル・サーキット)で、2022年のオープニング・ラウンドが開催されたDTMドイツ・ツーリングカー選手権。同シリーズを運営するITR e.V代表のゲルハルト・ベルガー氏に、GT3レースとなって2年目を迎えたDTMのいまをきいた。

■“観客が集まらない”からこその選択

開幕前エキシビジョンを制していたジョーイ・ロガーノが「謝罪無用」の今季初勝利/NASCAR第12戦

 アメリカ・サウスカロライナ州に位置するダーリントン・レースウェイで争われたNASCARカップシリーズ第12戦『Goodyear 400』は、開幕前に実施される伝統のエキシビジョン戦“Clash”こと『Busch Light Clash at the Coliseum』を制覇していたジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が、ポールポジション獲得から今季公式戦初勝利。レース後には、ホワイトフラッグ直前の攻防でプッシングされ、敢えなく今季3勝目を逃したウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)との“舌戦”も繰り広げられた。

アウディスポーツ・アジアがXワークスとのコラボでGTワールドチャレンジ・アジアにフル参戦へ

 ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSを運営するSROモータースポーツ・グループは、2022年のGTワールドチャレンジ・アジアにアウディスポーツ・アジア・チーム・Xワークスが2台のアウディR8 LMSエボIIで参戦すると発表した。

DTMデビュー戦を終えた元WRC王者ローブ、結果に満足せずも「非常にエンジョイできた」

 4月29日~5月1日にポルトガルのアウトドロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ(アルガルベ国際サーキット)で行われたDTMドイツツーリングカー選手権の2022年開幕戦に、イタリアの名門AFコルセからアルファタウリカラーのフェラーリ488 GT3 EvoをドライブしてDTM初参戦となったWRC世界ラリー選手権元王者のセバスチャン・ローブ。

 本来ならばニック・キャシディがレッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリをドライブするのだが、今季はエンビジョンレーシングのABB FIAフォーミュラE世界選手権の活動と、WEC世界耐久選手権に参戦するAFコルセのフェラーリGTEの活動をメインに置いているキャシディは、DTMの開幕戦とバッティングしたフォーミュラEモナコ戦へ参戦するためにDTMを欠場し、その代走でローブがフェラーリのステアリングを担うこととなった。

ニュルブルクリンク24時間、予選レース2終了後にコースマーシャルが急逝

 5月6〜8日にかけて、ドイツ・ニュルブルクリンクで開催される伝統の一戦、第50回ADAC・トタル24時間レース(ニュルブルクリンク24時間耐久レース)の予選ウイークが行われた。予選ウイークの最終セッションとなる予選レース2のチェッカーを前に、後半セクションのプランツガルテンを担当する52歳コースマーシャルが突如意識を失い倒れ込んだ。懸命な救命活動が行われたが、残念ながらレース後に死亡が確認された。

ジロラミ&グエリエリのホンダ・デュオが1-2達成。移籍のアズコナも初優勝/WTCR開幕戦ポー市街地

 WTCR世界ツーリングカー・カップの2022年シーズンが開幕。5月7~8日にフランスのポー市街地で開催された第1戦では、引き続きネストール・ジロラミ、エステバン・グエリエリ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)の“アルゼンチン・エクスプレス”を擁したALL-INKL.COM・ミュニッヒ・モータースポーツがポール・トゥ・ウインでのワン・ツー・フィニッシュを達成。続くレース2は、今季よりヒョンデ移籍を決めたミケル・アズコナ(ヒョンデ・エラントラN TCR)が、BRCヒョンデN・スクアドラ・コルセとの初戦で勝利を飾っている。

 WTCRでは初開催となる伝統的ストリートコースでの開幕戦を前にして、このTCR規定を統括するWSCグループは新たなテクニカルアドバイザーを招聘。昨季までヒョンデ・モータースポーツ代表を務めたアンドレア・アダモがWSC技術部門と協力し、TCRのみならず電動シリーズのETCRに向けても、導入可能な新しいテクノロジーについて豊富な経験を元に進言を行うことになった。