【GT500車両技術詳細・ホンダ編】タイプSへのベースモデル変更で各部の最適化を狙う

 GT-RからZへ、NSXはタイプSへ。新規車種の参戦にともない、空力開発の一部が解禁された。エンジン開発においても、「燃費の良いエンジンがパワー競争も制する」先進的環境のもと、日夜の進化が続く。2022年シーズン、トヨタ、ホンダ、ニッサンの勢力図は大きく動くことが予想される。

 ここでは、メーカーの開発担当者への取材から、今季の主役たる2022年型GT500車両の開発要点に迫ってみたい(取材は開幕前に実施)。前回のトヨタ編に続き、今回はホンダ編をお届けする。

新生HRCの体制が発表。「2023年以降のF1支援内容については協議中」

 4月23日、ホンダ・レーシング(HRC)は『2022 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース』が開催中の鈴鹿サーキットにて、『HRC新体制メディアブリーフィング』と題した記者会見を開催。2021年度までホンダの二輪モータースポーツ活動を担ってきた同社に、2022年4月より四輪モータースポーツ活動も統合された。ホンダのモータースポーツ体制を強化するべく、新たな体制のもとでスタートが切られた新生HRCの体制、運営方針などについて、同社の渡辺康治代表取締役社長から発表が行われた。