トヨタ7号車の新モノコックが“シェイクダウン”。ポルシェLMDhをテストした8人etc.【WEC第2戦・初日Topics】

 5月5日木曜日、フリープラクティス1のセッションで幕を開けたWEC世界耐久選手権の2022年第2戦スパ・フランコルシャン6時間レース。開幕戦のアメリカからベルギーへと移り、“欧州での開幕”を迎えたWECのパドックから、走行初日のトピックスのお届けする。

■新モノコック導入のトヨタと、“元に戻した”アルピーヌ

【タイム結果】2022年WEC第2戦スパ・フランコルシャン FP2

 WEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャン6時間は予選日の5月6日(金)、現地9時05分から90分間のフリープラクティス2回目(FP2)が行われ、チーム・ペンスキーの5号車オレカ07・ギブソン(デイン・キャメロン/エマニュエル・コラール/フェリペ・ナッセ組)が2分04秒443のファステストラップをマーク。終盤の赤旗提示により予定時刻より7分短くなった当該セッションにおいて、前日のFP1に続いてLMP2カテゴリーのマシンが最速ラップタイムを記録した。

■2022年WEC第2戦スパ・フランコルシャン6時間レース フリープラクティス2回目結果

改修後のスパでトヨタGR010ハイブリッドが初走行。初日は決勝に向けた準備に専念/WEC第2戦

 3月に行われた開幕戦から約1カ月半のインターバルを経て、WEC世界耐久選手権は第2戦スパ・フランコルシャンのレースウイークを迎えた。その初日となった5月5日(木)は15時30分からフリープラクティス1回目(FP1)が行われ、2台のトヨタGR010ハイブリッドでハイパーカークラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車が総合8番手/クラス2番手、セバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組8号車は総合13番手/クラス3番手につけた。

 トヨタが過去9戦中6勝を挙げているWECスパの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキットは、昨年秋からコースの改修工事が実施され1周7.004kmのコースレイアウトには変更はないものの、一部のセクションで再舗装が行われるとともに、コース外のランオフエリアが改良されている。

エンジン屋が「やきもきする」LMH規定。重要度高まる“ドライバビリティ”【トヨタGR010開発の裏側(1)】

 6月11日〜12日に決勝レースが行われるル・マン24時間に向け、トヨタGR010ハイブリッドのエンジンやモーター、バッテリーなどのハイブリッドシステムを送り出す『出荷式』をトヨタ自動車東富士研究所(静岡県裾野市)で見学。その後、ハイブリッドシステムの開発に携わる2名の技術者から話を伺う機会を得た。

初日はLMP2勢がトップ4独占。トヨタ7番手、LMH最上位はグリッケンハウス/WEC第2戦スパ

 WEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャン6時間が5月5日(木)に開幕し、同日15時30分から行われたフリープラクティス1回目で、ロビン・フラインス駆るWRT31号車オレカ07・ギブソンが全体のファステストラップを記録した。

 地元ベルギーチームのLMP2マシンをドライブするフラインスは、昨秋から大改修が行われてきたスパ・フランコルシャン・サーキットでのオープニング・セッション序盤で2分05秒475のベストタイムをマーク。このタイムが終始FP1のトップを維持した。

【タイム結果】2022年WEC第2戦スパ・フランコルシャン FP1

 5月5日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで、WEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースが開幕した。走行初日となった木曜のサーキットでは、現地15時30分からフリープラクティス1回目(FP1)が行われ、システムトラブルの影響により赤旗が出た関係で終了時間が15分延長されたセッションにおいて、WRTの31号車オレカ07・ギブソン(ショーン・ゲラエル/ロビン・フラインス/レネ・ラスト組)が2分05秒475のトップタイムをマークした。

 31号車以下、総合トップ4をLMP2勢が占める結果となり、ハイパーカーは総合5番手につけた708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)が最上位に。TOYOTA GAZOO Racingは小林可夢偉組7号車トヨタGR010ハイブリッドが総合7番手、平川亮組の8号車トヨタGR010ハイブリッドは総合13番手となり、開幕戦ウイナーの36号車アルピーヌA480・ギブソン(アルピーヌ・エルフ・チーム)が総合14番手で続いている。

大改修を受けたスパ、ポルシェの次戦ル・マンでの計画etc.【WEC第2戦・直前Topics】

 開幕戦セブリングの終了から約1カ月半後の5月5日、WEC世界耐久選手権第2戦スパ6時間レースが幕を開ける。“ル・マンの前哨戦”に位置づけられる、今レースの走行初日を前に得られたトピックスをベルギー、スパ・フランコルシャン・サーキットのパドックからお届けする。

■サーキット改修後、初めて行われるメジャーレース

グリッケンハウス、予定していたエンジンの改造を中止「信頼性を確認する時間がなかった」/WEC

 グリッケンハウス・レーシングは、今週末に行われるWEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースに向けたLMHエンジンの改造を中止し、この計画の再開が早くてもル・マン24時間レース後になることを明らかにした。

 ハイパーカークラスに参戦しているアメリカのコンストラクターは、セブリングでのシーズン開幕戦で、WECで新採用された2022年用の持続可能燃料に合わせたエンジンパッケージの変更をピポ・モチュール社と取り組み始めたことをSportscar365に明かしていた。

WRT、アウディのLMDh一時休止後もハイパーカー・プログラムについて協議中/WEC

 チームWRTは、2023年からベルギーチームが取り組む予定だったプロトタイププロジェクトをアウディが一時中断したにもかかわらず、将来的にWEC世界耐久選手権のハイパーカー・クラスでプログラムを実行することを望んでいる。

 チーム代表のヴァンサン・ボッセによると、WRTはトップレベルのプロトタイプレースに参加するための新たな方法を見出すべく、他の関係者と議論を行っているという。

ル・マンの前哨戦、決勝は土曜開催/WEC第2戦スパ6時間【スケジュール&基本情報】

 3月にアメリカ、セブリングで開幕したWEC世界耐久選手権の今季第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースが、5月5~7日にかけて、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催される。

 F1ベルギーグランプリや、“世界三大耐久レース”のひとつに数えられるスパ24時間などの開催地としてお馴染みのオールドトラックでの1戦は、スパが速度域の高いサーキット特性を持つことや、ル・マン24時間レースのひとつ前のラウンドであることから“ル・マンの前哨戦”に位置づけられている。