【途中経過】トヨタ8号車がトラブルにより序盤リタイア。レースは悪天候により2度目の赤旗中断に/WEC第2戦

 ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われているWEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースは、スタートから2時間が経過した時点で2度目の赤旗が提示され、レースが中断している。

 中断時点の暫定トップには、LMP2クラスのWRT31号車オレカ07・ギブソン(ショーン・ゲラエル/ロビン・フラインス/レネ・ラスト)がつけている。

平川が立ち向かうスパ・ウェザーと“グラベルのプレッシャー”。武器は「レベルの高さ」と可夢偉【第2戦決勝直前インタビュー】

 WEC世界耐久選手権2022年第2戦スパ・フランコルシャン6時間レースは5月7日、決勝日を迎えた。現地時間13時(日本時間20時)のスタートを前に、トヨタGAZOO Racingのチーム代表兼7号車GR010ハイブリッドのドライバー、小林可夢偉と、8号車の平川亮が、リモート形式で日本メディアのインタビュー取材に応えた。

 この日は現地時間午前9時30分からリモート取材が予定されていたが、サーキット周辺の大渋滞に巻き込まれた可夢偉と平川のパドック到着が遅れ、開始時間が10分ほど押すというハプニングから始まった。

“190km/h”という足かせの余波。LMH時代のハイブリッドは「したたかに使う」【トヨタGR010開発の裏側(2)】

 6月11日〜12日に決勝レースが行われるル・マン24時間に向け、トヨタGR010ハイブリッドのエンジンやモーター、バッテリーなどのハイブリッドシステムを送り出す『出荷式』をトヨタ自動車東富士研究所(静岡県裾野市)で見学。その後、ハイブリッドシステムの開発に携わる2名の技術者から話を伺う機会を得た。

 佐藤真之介氏(GRパワトレ開発部 主幹)は主にエンジンの開発を担当、立松和高氏(GRパワトレ開発部 主幹)はモーターやインバーター、電池などのいわゆる“電気もの”を担当する。

 前編に続き、この後編では主に“電気”に関わる部分について、開発の裏側を聞いた。

プラ、グリッケンハウスの仕事を称える。予選3&4番手のトヨタは硬めのタイヤを使用/WEC第2戦スパ

 オリビエ・プラは、アメリカのLMH(ル・マン・ハイパーカー)コンストラクターであるグリッケンハウス・レーシングがWEC世界耐久選手権第2戦スパの予選で初めてポールポジションを獲得した後、チームとそのパートナーによる「素晴らしい仕事ぶり」を称賛した。

 ベテランのフランス人ドライバーは、5月6日にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されたWEC第2戦の予選で708号車グリッケンハウス007 LMHを駆り、2分02秒771のファステストタイムを記録。ロマン・デュマ、ピポ・デラーニとシェアするハイパーカーを、翌日に行われるスパ6時間レースの決勝グリッド最前列に導いている。

トヨタ、接戦となった予選で2列目確保「エキサイティングなレースが期待できる」と可夢偉/WEC第2戦

 5月6日(金)、WEC世界耐久選手権第2戦の予選がベルギー、スパ・フランコルシャン・サーキットで行われ、TOYOTA GAZOO Racingはマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車が総合3番手、チームメイトのセバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組8号車が総合4番手につけた。この結果、2台のトヨタGR010ハイブリッドは、7日(土)に開催されるスパ・フランコルシャン6時間レースの決勝をセカンドロウからスタートすることになっている。

 6日午後に行われたフリープラクティス3回目を7号車が総合トップ、僚友8号車が総合2番手タイムという良いかたちで終え、同日18時40分に実施された予選に臨んだトヨタ勢。可夢偉とハートレーがそれぞれアタッカーを務めたこの予選では、ハイパーカークラスを戦う4台のマシンが0.4秒の中に入る激戦となった。

開幕戦の勝利後、BoP変更を予測していたアルピーヌ。WECスパは異なるアプローチで臨む

 アルピーヌは、スパで適用されるハイパーカーBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)で最大パワーが抑制されることを「予測」し、今週末のWEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャンの6時間レースに向けて彼らのLMP1マシンを最適化するために、パワーと燃料マネジメントに関して多くの作業を行ったという。

 アルピーヌ・エルフ・チームを運営するシグナテック社のチーム代表であるフィリップ・シノーは、開幕戦セブリングで優勝した後、第2戦スパを前にBoPが変更されることをある程度予測することができたと述べた。

改修後のスパでトヨタGR010ハイブリッドが初走行。初日は決勝に向けた準備に専念/WEC第2戦

 3月に行われた開幕戦から約1カ月半のインターバルを経て、WEC世界耐久選手権は第2戦スパ・フランコルシャンのレースウイークを迎えた。その初日となった5月5日(木)は15時30分からフリープラクティス1回目(FP1)が行われ、2台のトヨタGR010ハイブリッドでハイパーカークラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車が総合8番手/クラス2番手、セバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組8号車は総合13番手/クラス3番手につけた。

 トヨタが過去9戦中6勝を挙げているWECスパの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキットは、昨年秋からコースの改修工事が実施され1周7.004kmのコースレイアウトには変更はないものの、一部のセクションで再舗装が行われるとともに、コース外のランオフエリアが改良されている。

エンジン屋が「やきもきする」LMH規定。重要度高まる“ドライバビリティ”【トヨタGR010開発の裏側(1)】

 6月11日〜12日に決勝レースが行われるル・マン24時間に向け、トヨタGR010ハイブリッドのエンジンやモーター、バッテリーなどのハイブリッドシステムを送り出す『出荷式』をトヨタ自動車東富士研究所(静岡県裾野市)で見学。その後、ハイブリッドシステムの開発に携わる2名の技術者から話を伺う機会を得た。

トヨタ、全日本ラリー第3戦久万高原で今シーズン初勝利。勝田範彦「メリハリを持って戦えた」

 TOYOTA GAZOO Racingが参戦しているJRC全日本ラリー選手権の2022年シーズン第3戦『久万高原ラリー』が4月29日から5月1日にかけて、愛媛県上浮穴郡久万高原町を中心に開催され、勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)が今季初優勝を飾った。また、チームメイトの眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)は総合5位入賞を果たしている。

 久万高原ラリーは、さまざまな要素が複雑に絡み合うターマック(舗装路)ラリー。標高約1000mの山岳地帯にSSが設定され、最終日には全長23.8kmにおよぶロングステージもあるイベントだ。これらのステージの荒れた路面はタイヤへの攻撃性が高く、ロングステージでの集中力の維持とともに、ドライバーにはタイヤに負担をかけずに走る技術が求められる。

“王者”勝田範彦が今季初優勝。開幕2連勝のコバライネンは初日にクラッシュ/全日本ラリー第3戦

 JRC全日本ラリー選手権第3戦『久万高原ラリー』が4月30日から5月1日にかけて、愛媛県上浮穴郡久万高原町を中心に開催され、TOYOTA GAZOO Racingの勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスGR4ラリー)が2022年シーズン初の総合優勝を飾った。

 四国は愛媛県の山間部が戦いの舞台となる久万高原ラリーは2日間で合計8本のSS、距離にして約105kmで争われるターマック(舗装路)ラリー。リエゾン(移動区間)を含むラリーの総走行距離は約342kmだ。