F1昇格に向け準備万全のピアストリ。アルピーヌ代表は将来の候補と認めるも、経験豊富なアロンソとどちらを選ぶのか

 オーストラリア出身で21歳のオスカー・ピアストリは、この数年で素晴らしいキャリアを築いており、2019年、2020年、2021年にチャンピオンシップでタイトルを獲得している。ピアストリは2019年のフォーミュラ・ルノー・ユーロカップを制して2020年にはFIA F3選手権に昇格し、ルーキーイヤーにタイトルを獲得した。その後2021年にはFIA F2に昇格すると、まったく同じことを成し遂げた。シリーズ1年目にタイトルを獲ったのだ。

 ピアストリは2020年初めからルノー/アルピーヌスポールアカデミーのメンバーだが、彼の成績は今やF1シート獲得への準備が万端であることを示唆している。

ノリス、20歳差の元F1王者ライコネンには「僕から言葉をかけたことはなかったと思う」と振り返る

 マクラーレンのランド・ノリスは、F1でキミ・ライコネンと競い合った3年間、彼とはひと言も話さなかったと語った。

 F1ドライバーたちは互いに親しく言葉を交わすことはあっても、F1のような強い緊張感と冷徹さが求められるスポーツのなかで友人同士にはなりにくい。しかし、厳しい条件をくぐり抜けた20人の精鋭スポーツマンという選ばれし者たちであり、互いの基本的な関心事に共感し合える個人でもある彼らは、連帯意識をもった特別な関係性で結ばれている。

F1エミリア・ロマーニャGP開催に合わせて『Senna Now』アートカーをアイルトン・セナ・ミュージアムで展示へ

 イモラにあるアイルトン・セナ・ミュージアムは、今週末のF1第4戦エミリア・ロマーニャGP開催中に、ユニークな作品を展示する予定だ。

 かつてのマクラーレンF1のショーカーが、『Senna Now』と題された芸術作品に生まれ変わり、偉大なドライバーであったセナの思い出に捧げられた。クルマの片面は、フランスのストリートアーティストであるJisbarに託され、彼はセナからひらめきを得ながら自身を自由に表現した。クルマの反対側は、象徴的な3つのカラーリングのパッチワークが施されている。それはロータスのブラックとゴールド、ロスマンズ・ウイリアムズ、マルボロ・マクラーレンのもので、3度の世界チャンピオンであるセナのF1キャリアにちなんだカラーリングだ。

フェルスタッペンのリタイア原因はポーパシングによる燃料パイプの破損。PUは無事とレッドブルF1ボス

 レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、F1オーストラリアGPでマックス・フェルスタッペンがリタイアした原因についての調査結果を明かした。また、パワーユニット(PU)は無事であり、再使用可能であると示唆した。

 フェルスタッペンは決勝で2番手を走行中にマシントラブルに見舞われ、コース脇でストップした。レース直後の段階で、チームは燃料漏れが起きたとの見解を示し、詳細な調査を行うとしていた。

F1技術解説:第3戦(3)ポーパシングやオーバーウエイト。複合的な問題への対策を模索するメルセデス

 2022年F1第3戦オーストラリアGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。第1回「圧勝したフェラーリF1-75。対レッドブルの優位性はどこにあるのか」第2回「レッドブルのセッティング失敗と信頼性の欠如」に続く今回は、不振に陥ったメルセデスが抱える問題点について考察する。

今年は“心構え”が変わったルクレール。早くも34ポイント差を築くも「タイトルのことを考えるのは時期尚早」

 フェラーリはこの数年で最高のシーズンスタートを切っている。2022年のF1世界選手権第3戦オーストラリアGPを終えた時点で、シャルル・ルクレールはランキング2位のジョージ・ラッセル(メルセデス)にすでに34ポイントの大差をつけている。

 しかしルクレールは、タイトルのことを考えるのは時期尚早だと述べている。

F1技術解説:第3戦(2)レッドブルのセッティング失敗と信頼性の欠如

 2022年F1第3戦オーストラリアGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。第1回「圧勝したフェラーリF1-75。対レッドブルの優位性はどこにあるのか」に続く第2回では、パフォーマンスにも信頼性にも苦しんだレッドブルの週末を振り返る。

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 レッドブルはオーストラリアGPの初日から、リヤタイヤのグレイニング(ささくれ摩耗)に悩まされた。そのためリヤウイングを立てることを決断。RB18の伝統である純粋なストレートスピードの優位性が損なわれた(決勝日の最高速は、フェラーリよりわずか4km/hしか速くなかった)。

ピレリ、F1第4戦〜第7戦までのタイヤ選択を発表。初開催のマイアミGPは中間のC2〜C4

 F1にタイヤを供給するピレリは、第4戦エミリア・ロマーニャGP、第5戦マイアミGP、第6戦スペインGP、第7戦モナコGPで使用するタイヤを発表した。

 2020年にコロナ禍でスケジュールが再編された際にカレンダー入りを果たしたエミリア・ロマーニャGPは、今年で3回目を迎える。今回は今年最初のスプリントが行われる予定で、イモラではハードタイヤがC2、ミディアムタイヤがC3、ソフトタイヤがC4という組み合わせとなる。

歴史あるサーキットのF1カレンダー脱落を懸念するベッテル。新会場と伝統ある場所の組み合わせが必要と主張

 4度のF1世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)は、F1が新しい魅惑的な場所へ行くことに賛成しているが、ヨーロッパの“主要な”コースから離れてしまうのは「ひどいことだ」と述べている。

 F1の商業権保有者であるリバティ・メディアは、グランプリレースの開催範囲を拡大し、マイアミやラスベガスなどの新たな開催地を追加しているが、一部の歴史的な会場の運命についての疑問は残ったままだ。

【中野信治のF1分析/第3戦】中低速で強いフェラーリと市街地で如実に表れたマシン特性。衰え見せないアロンソ

 新規定元年でマシンの見た目が大きく変わった2022年シーズンのF1がついに始まり、昨年までとは勢力図もレース展開も大きく変更。日本期待の角田裕毅(アルファタウリ)の2年目の活躍とともに、元F1ドライバーでホンダの若手育成を担当する中野信治氏が独自の視点でレースを振り返ります。今回は第3戦オーストラリアGP。フェラーリが圧勝したなかで、市街地ならではのマシンの挙動、特性の違いが明らかになりました。