【角田裕毅F1第5戦密着】「いいカムバックができた」Q3進出でパフォーマンスに満足の一方、予選後には厳しい表情も

 F1第5戦マイアミGPの予選後、一通り取材を終えて、メディアセンターに帰ってくると、仲のいいヨーロッパのメディアが近づいてきて、こう言った。

「今日のユウキはコメントでは喜んでいたけど、何かに腹を立てていたようだったね」

角田裕毅、今季ベストの予選9番手「Q3進出の目標を達成。マシンの力を最大限引き出した」入賞への挑戦を誓う/F1第5戦

 2022年F1マイアミGPの土曜予選で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、今季ベストの9番手だった。角田が予選Q3に進んだのは今シーズン初めて。

 テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは土曜を振り返り、次のように語った。

「非常にタイトな予選だったが、ふたりとも良いセッションを積み重ね、2台揃ってQ3に進出、明日のレースに向け良いグリッドポジションを確保した。チームにとって喜ばしい結果だ」

【角田裕毅F1第5戦密着】初開催のマイアミは「走っていて楽しい」初日はブラインドコーナーもあるコースを習熟

 F1第5戦マイアミGPが始まる前日、エンジニアたちとコースを下見した角田裕毅(アルファタウリ)は、マイアミGPが行われるマイアミ・インターナショナル・オートドロームについて、次のように語っていた。

「いままで経験したことがないような、いろんなブラインドコーナーがあって、ミスを誘発させようとしている感じがします」

角田裕毅「少し苦労しているが、一歩ずつペースを向上させていく」チームはさらなるバランス改善を目指す/F1第5戦金曜

 2022年F1マイアミGPの金曜、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅はフリー走行1=18番手/2=13番手だった。

 チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは角田の一日を次のように振り返った。
「FP1では予想どおり路面が大幅に改善していくなか、裕毅はソフトタイヤでクリーンラップを取ることができなかった。だが、もっと良いペースを引き出せるポテンシャルがあることは分かっていた」

角田裕毅「マイアミのコースは楽しそう。しっかりデータを集めて、予選で良い順位を確保したい」/F1第5戦プレビュー

 F1初のマイアミGPに向けて、アルファタウリの角田裕毅は、シミュレーターで準備を整えてきた。新サーキット、マイアミ・インターナショナル・オートドロームはオーバーテイクが楽ではなさそうなので、予選で良い結果を出したいと、角田は言う。

 前戦エミリア・ロマーニャGPで角田は予選16番手に沈みながら、スプリントで12番手を獲得、決勝で7位入賞を果たした。

「イモラの最終結果にはとても満足していますが、全体的に難しい週末でした」と角田は振り返った。

【角田裕毅を海外F1ライターが斬る:第4戦】絶好のタイミングで実力を証明。今後への期待が高まる

 2022年、アルファタウリの角田裕毅は、F1での2シーズン目を戦っている。昨年に続き、エディ・エディントン氏が、グランプリウイークエンドを通して角田の動きをくまなくチェックし、豊富な経験をもとに、彼の成長ぶり、あるいはどこに課題があるのかを忌憚なく指摘する。今回は2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPについて語ってもらった。

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 私は自分が正しいと証明されたときにも、決して威張り散らしたりはしない。鋭い頭脳を持ち、それでいて矢のようにまっすぐで、自画自賛する立派な理由があるときでも、静かに淡々としている人間であることはご存じのとおりだ。──おいおい、何を笑っている。これは真面目な話だ。

【全ドライバー独自採点/F1第4戦】角田裕毅が来季シート確保に向け大きな一歩。僚友より速く、安定して力を発揮

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。

 2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPは今年初のスプリントフォーマットの週末だった。レッドブルのマックス・フェルスタッペンが予選1番手、スプリント1番手、決勝では全ラップをリードしてファステストを記録した上で優勝と、完璧な週末を過ごし、最大ポイントを獲得した。エミリア・ロマーニャGPでのそれぞれのドライバーたちの戦いぶりを、バスコンセロス氏が振り返る。

【動画】YouTubeでファンの質問に答えるノリス。珍回答続出のなか角田裕毅の名前も登場

 YouTube上でファンから募集した質問に回答したマクラーレンのランド・ノリス。寄せられた自由な質問の数々に、「リカルドはテディベア」で「角田の体重は他のドライバーの半分」とノリスから珍回答が続出した。

2023年用F1タイヤテスト2日目:フェラーリ、アルファロメオ、アルファタウリが参加。角田裕毅が103周を走行

 イタリア・イモラでの2023年用F1タイヤテストが2日目を迎え、前日に引き続きアルファタウリとアルファロメオが走行、新たにフェラーリも加わった。

 ピレリの来シーズン用F1タイヤテストが、4月26日にスタートした。初日はアルファタウリ、アルファロメオ、アルピーヌが参加、2日目の27日にはアルファタウリの角田裕毅、アルファロメオのリザーブドライバー、ロバート・クビサ、フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツがスリックタイヤで周回を重ねた。

【SNS特集】F1エミリア・ロマーニャGP:レッドブル、シャンパンとトロフィーでフルハウス完成。「底が気になる」ベッテル

 今季初のスプリントフォーマットとなった第4戦エミリア・ロマーニャGPの舞台はイタリア、アウトドローモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ。絶好調の跳ね馬の活躍を見るために駆け付けた大勢のティフォシの目の前で、レッドブルF1マックス・フェルスタッペンがグランドスラムを達成してみせた。少しずつシーズンの勢力図が見え始めたイモラの週末をドライバーや関係者のSNSで振り返る。