フェルスタッペン「黄旗にうまく対応してPPを確保。長く目まぐるしい予選だった」レッドブル/F1第4戦金曜

 2022年F1エミリア・ロマーニャGPの金曜、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは今シーズン初のポールポジションを獲得した。

 Q3でフェルスタッペンが暫定トップに立った後、赤旗によりセッションが中断された。バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)がコース脇にストップし、イエローフラッグが出たところを通過して出したタイムだったが、十分に減速したことで、問題視されることはなかった。予選は残り3分で再開され、各ドライバーが1回のフライングラップにかけようとするなか、ランド・ノリス(マクラーレン)がコースオフしたことで再び赤旗となり、予選はそのまま終了した。

フェルスタッペン「トラブルのない週末を送り、大量ポイントを獲得したい」/F1第4戦プレビュー

 レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、F1第4戦エミリア・ロマーニャGPを大きなトラブルなく過ごし、たくさんのポイントを稼ぎたいと語った。前戦オーストラリアではレース中にトラブルが発生し、リタイアすることになった。

 3戦中2回、トラブルによるリタイアを喫したことで、フェルスタッペンは現在、ドライバーズランキングで6位に沈んでいる。首位ルクレール(フェラーリ)との差は46点に拡大しており、早急な巻き返しが必要な状況だ。

レッドブルF1のPUプロジェクトは順調「最初の自社製エンジンのダイナモテストを年内に行う」とホーナー代表

 レッドブル・パワートレインズは、2022年末までに自社開発のF1エンジンをダイナモで作動させる予定であると、レッドブル・レーシング代表クリスチャン・ホーナーが明かした。2026年にF1に新世代パワーユニットが導入されることが決まっており、これに向けてレッドブルは準備を進めている。

 レッドブルは、パートナーのホンダが2021年末でF1活動を終了した後にそのパワーユニットを引き継いで使用し、新レギュレーション導入に向けて自身のパワーユニットを開発・製造するため、自社のパワーユニット部門レッドブル・パワートレインズを立ち上げた。2025年までF1パワーユニット開発が凍結されるため、レッドブルはその間、ホンダが開発したパワーユニットを使い続け、2026年に自社のパワーユニットをデビューさせる計画だ。

【動画】ペレスがRSCのツーリングカーをドライブ。パワーと音に笑顔も「全開にするのが怖かった」

 2022年F1第3戦オーストラリアGPを前に、現地の人気シリーズRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップのマシンをテストドライブしたレッドブルのセルジオ・ペレス。慣れないツーリングカーを相手に奮闘する彼の姿をレッドブルが公開した。

トラブルに悩むレッドブルF1。問題が続けば冷静なフェルスタッペンも「文字通り時限爆弾になる」とマルコ

 レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、マックス・フェルスタッペンについて、以前よりも冷静で落ち着いたドライバーに進化したとはいえ、これ以上レースでのリタイアが続けば爆発寸前の時限爆弾にもなり得ると語った。

 F1の2022年シーズン、フェルスタッペンは最初の3戦中2戦でリタイアを余儀なくされたが、いずれも優勝したシャルル・ルクレール(フェラーリ)に次ぐ2番手を走っていたときのことだった。ルクレールは、第3戦オーストラリアGP終了時点でメルセデスのジョージ・ラッセルに34ポイント差をつけてドライバーズランキングのトップに立っている。

フェルスタッペンのリタイア原因はポーパシングによる燃料パイプの破損。PUは無事とレッドブルF1ボス

 レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、F1オーストラリアGPでマックス・フェルスタッペンがリタイアした原因についての調査結果を明かした。また、パワーユニット(PU)は無事であり、再使用可能であると示唆した。

 フェルスタッペンは決勝で2番手を走行中にマシントラブルに見舞われ、コース脇でストップした。レース直後の段階で、チームは燃料漏れが起きたとの見解を示し、詳細な調査を行うとしていた。

F1技術解説:第3戦(2)レッドブルのセッティング失敗と信頼性の欠如

 2022年F1第3戦オーストラリアGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。第1回「圧勝したフェラーリF1-75。対レッドブルの優位性はどこにあるのか」に続く第2回では、パフォーマンスにも信頼性にも苦しんだレッドブルの週末を振り返る。

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 レッドブルはオーストラリアGPの初日から、リヤタイヤのグレイニング(ささくれ摩耗)に悩まされた。そのためリヤウイングを立てることを決断。RB18の伝統である純粋なストレートスピードの優位性が損なわれた(決勝日の最高速は、フェラーリよりわずか4km/hしか速くなかった)。

F1技術解説:第3戦(1)圧勝したフェラーリF1-75。対レッドブルの優位性はどこにあるのか

 2022年F1第3戦オーストラリアGPで各チームが走らせたマシンを、F1i.comの技術分野を担当するニコラス・カルペンティエルが観察、印象に残った点などについて解説する。今回は圧勝したフェラーリF1-75の優位性について考察する。

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■異なるサーキット特性への順応性が高いフェラーリF1-75

 前戦サウジアラビアではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に敗れたシャルル・ルクレール(フェラーリ)だったが、第3戦オーストラリアGPではフェラーリの優位性を見事に証明した。予選では序盤3戦で最大のギャップとなる0.286差をつけたF1-75は、あらゆるコーナーで速く、優れたパワーとバランス、そしてタイヤの持ちの良さも備えていた。

【動画】フェルスタッペンのパフォーマンスコーチがバッグの中身を紹介。F1王者を鍛えるトレーニング用品も

 F1の現場で働く人たちのバッグには一体何が入っているのだろうか。レッドブルが公開したピットストップならぬ『キットストップ』という動画では、チームで働くスタッフが毎戦サーキットに持ち込む必需品(=キット)を紹介してくれる。

 今回の動画に登場したのは、マックス・フェルスタッペンのパフォーマンスコーチを務めるブラッドレイ・スケインズ。彼はいわばフェルスタッペンの専属トレーナーであり、ドライバーが高いパフォーマンスを発揮できるようコンディションを整えることがその仕事だ。

「チェコはマックスと肩を並べていた」レッドブルF1代表&マルコがペレスの走りを絶賛/F1第3戦

 レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、F1第3戦オーストラリアGPでのセルジオ・ペレスのパフォーマンスを称賛し、チームメイトのマックス・フェルスタッペンと「同格」だったと主張した。

 ペレスは、開幕戦バーレーンGPでは最終盤にリタイアして表彰台を逃したが、第2戦サウジアラビアGPでは自身のキャリア初となるポールポジションを獲得した。