ポルシェvsアウディでまさかの“兄弟同士討ち”「感情に支配され、脳が働かなくなった」と兄/ニュル24時間

 ローレンス・ファントールとドリス・ファントールの兄弟は、2022年ニュルブルクリンク24時間レースの決勝序盤で接触、ローレンスがクラッシュしてリタイアに追い込まれたティアガルテンでの出来事をともに後悔しているが、互いに「恨みはない」と語っている。

 兄・ローレンスが駆る昨年覇者のマンタイ・レーシング1号車ポルシェ911 GT3 Rと、弟・ドリスがドライブするアウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMS GT3 エボⅡは、5月28日にスタートしたレースの序盤、ポジションを争うなかでサイド・バイ・サイドの状態に。

 軽い接触の後、ローレンスのポルシェはスピン状態に陥って右側のバリアへと激しくクラッシュ。コースを横切ったところで停止し、マンタイのニュル24時間“防衛戦”は、レース開始3時間半というところで早々に幕を閉じた。

トップチェッカーのアウディにレース後ペナルティ。最終ピット作業でのエンジン不停止で/ニュル24時間

 2022年のニュルブルクリンク24時間レースでトップチェッカーを受けたアウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMS GT3 EvoⅡ(ケルビン・ファン・デル・リンデ/ドリス・ファントール/フレデリック・バービシュ/ロビン・フラインス)に対し、ピットストップの際に違反があったとして5000ユーロ(約68万円)の罰金と32秒のタイムペナルティが科せられた。

アウディが6度目の栄冠。名門フェニックス、史上最多タイ周回数で2022年のニュル24時間を制す

 5月28~29日、ドイツ・ニュルブルクリンクでADACトタルエナジーズ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間)の決勝レースが行われ、アウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMSエボII(ケルビン・ファン・デル・リンデ/ドリス・ファントール/フレデリック・バービシュ/ロビン・フラインス組)が総合優勝を飾った。

 現地28日(土)16時のスタート時は気持ちの良い青空が広がっていた“聖地”ニュルブルクリンク。しかし、翌29日(日)はときおり雨が落ち、ところによって路面濡らしていく同地らしい天候のなかでの戦いとなった。

アウディ、ニュルブルクリンク24時間に2台のワークスカーを投入。優勝経験者6名が参戦へ

 4月20日、アウディは5月26~29日にドイツ、ニュルブルクリンクで開催されるADACトタルエナジーズ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間)に投入するワークスカーのドライバーラインアップを発表した。

 2019年に同レースで総合優勝を飾ったドイツのメーカーは、通算6度目の優勝を目指し今年は2台のワークスカーをアイフェル地方の名物レースに投入する。アウディのワークスGT3プログラムは、これらのクルマを走らせるカーコレクションやフェニックス・レーシングを含む、複数のプライベーターエントリーによってサポートされる予定だ。