プラ、グリッケンハウスの仕事を称える。予選3&4番手のトヨタは硬めのタイヤを使用/WEC第2戦スパ

 オリビエ・プラは、アメリカのLMH(ル・マン・ハイパーカー)コンストラクターであるグリッケンハウス・レーシングがWEC世界耐久選手権第2戦スパの予選で初めてポールポジションを獲得した後、チームとそのパートナーによる「素晴らしい仕事ぶり」を称賛した。

 ベテランのフランス人ドライバーは、5月6日にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されたWEC第2戦の予選で708号車グリッケンハウス007 LMHを駆り、2分02秒771のファステストタイムを記録。ロマン・デュマ、ピポ・デラーニとシェアするハイパーカーを、翌日に行われるスパ6時間レースの決勝グリッド最前列に導いている。

トヨタ、接戦となった予選で2列目確保「エキサイティングなレースが期待できる」と可夢偉/WEC第2戦

 5月6日(金)、WEC世界耐久選手権第2戦の予選がベルギー、スパ・フランコルシャン・サーキットで行われ、TOYOTA GAZOO Racingはマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車が総合3番手、チームメイトのセバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組8号車が総合4番手につけた。この結果、2台のトヨタGR010ハイブリッドは、7日(土)に開催されるスパ・フランコルシャン6時間レースの決勝をセカンドロウからスタートすることになっている。

 6日午後に行われたフリープラクティス3回目を7号車が総合トップ、僚友8号車が総合2番手タイムという良いかたちで終え、同日18時40分に実施された予選に臨んだトヨタ勢。可夢偉とハートレーがそれぞれアタッカーを務めたこの予選では、ハイパーカークラスを戦う4台のマシンが0.4秒の中に入る激戦となった。

改修後のスパでトヨタGR010ハイブリッドが初走行。初日は決勝に向けた準備に専念/WEC第2戦

 3月に行われた開幕戦から約1カ月半のインターバルを経て、WEC世界耐久選手権は第2戦スパ・フランコルシャンのレースウイークを迎えた。その初日となった5月5日(木)は15時30分からフリープラクティス1回目(FP1)が行われ、2台のトヨタGR010ハイブリッドでハイパーカークラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車が総合8番手/クラス2番手、セバスチャン・ブエミ/平川亮/ブレンドン・ハートレー組8号車は総合13番手/クラス3番手につけた。

 トヨタが過去9戦中6勝を挙げているWECスパの舞台となるスパ・フランコルシャン・サーキットは、昨年秋からコースの改修工事が実施され1周7.004kmのコースレイアウトには変更はないものの、一部のセクションで再舗装が行われるとともに、コース外のランオフエリアが改良されている。

エンジン屋が「やきもきする」LMH規定。重要度高まる“ドライバビリティ”【トヨタGR010開発の裏側(1)】

 6月11日〜12日に決勝レースが行われるル・マン24時間に向け、トヨタGR010ハイブリッドのエンジンやモーター、バッテリーなどのハイブリッドシステムを送り出す『出荷式』をトヨタ自動車東富士研究所(静岡県裾野市)で見学。その後、ハイブリッドシステムの開発に携わる2名の技術者から話を伺う機会を得た。

第2戦スパのBoP発表。アルピーヌの出力が削減、トヨタの“190km/h以上”は変わらず/WEC

 WEC世界耐久選手権は、5月7日に決勝が開催される第2戦スパ・フランコルシャン6時間レース向けのBoP(性能調整)を4月27日付で発表した。

 WECコミッティーのブルテンによれば、ハイパーカークラスでは3月の開幕戦セブリング1000マイルレースで総合優勝を飾ったアルピーヌ・エルフ・チームのアルピーヌA480・ギブソンにおいてBoPに変更が加えられている。

トヨタ、ル・マンの前哨戦スパで今季初優勝を目指す。小林可夢偉「上位争いができると期待」/WEC

 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、5月5日から7日にかけてベルギー、スパ・フランコルシャン・サーキットで開催される、WEC世界耐久選手権第2戦スパ6時間レースでの今季初勝利を目指し、トヨタGR010ハイブリッド7号車と8号車の2台体制で同レースに挑む。

 今年3月にアメリカ・フロリダ州のセブリングで行われた2022年シーズン開幕戦は、今回と同様に2台のハイパーカーを走らせたチームにとって厳しい戦いとなった。ディフェンディングチャンピオンであるマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車は、スタートから3時間過ぎに激しいクラッシュを喫しリタイアに。7号車はこのアクシデントによってシャシーが損傷したため、第2戦スパでは新車が投入される予定だ。

【特別取材】トヨタGR010の“極秘”心臓部も目の当たりに。ル・マン向けエンジン出荷式&開発ベンチに潜入

 それは、想像以上に“熱”のこもった“イベント”だった。

「トヨタ東富士研究所で、ル・マン向けのエンジン出荷式を取材しませんか」

 トヨタGAZOO Racing(TGR)の担当者からそんなお誘いをいただいたのは4月上旬。以前から、そのような“儀式”が行われていることはリリースされる写真を通じて知ってはいたが、取材が許される類のものではないと思っていた。しかも今回はエンジンベンチ室も見学することができ、目の前で走行シミュレーションまでしてくれるという。