2022年F1モナコGPの金曜、メルセデスのルイス・ハミルトンはフリー走行1=10番手/2=12番手、ジョージ・ラッセルはフリー走行1=8番手/2=6番手だった。
チームは「FP1では2台とも乗り心地が悪く、ふたりは思うようにアタックできなかったが、FP2までの間にセットアップを変更し、乗り心地に改善が見られた」と述べている。なお、ハミルトンはFP2においてソフトタイヤで走行時、ターン5の入口でロックアップしたため、本来可能なタイムを出していないということだ。
チーム代表トト・ウォルフは、FP1でドライバーたちが訴えていたバウンシングについて、「ドライブ不可能な状態」と認め、硬いサスペンションセッティングの影響だったと述べた。
「今年はポーパシングの問題を抱えている。時には空力と(サスペンションセットアップの)硬さの組み合わせで起きており、今日の場合は硬さが原因だった」とウォルフが語ったと『Fox Sports』が伝えた。
ハミルトンが無線で「バウンシングがひどいからコクピットに肘パッドが必要だ」と言ったことについて、ウォルフは「ドライバーがもっと快適に走れる状態にするつもりだ。だが、同時に速いマシンが欲しい。速いマシンになるなら、彼が必要なだけパッドをつけるつもりだよ」と冗談を言った。
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
フリー走行1=10番手(1分15秒499:ミディアムタイヤ/29周)/2=12番手(1分14秒267:ソフトタイヤ/29周)
今日はラップをまとめるために戦っていた。昨年までのモナコとは全く異なる経験だった。昨年までのマシンは、もっと軽くて軽快な動きをしていたと記憶しているが、今年のマシンはかなり重くなり、それがドライビングに大きな変化を与えている。
路面は再舗装されたが、これほどバンピーなサーキットを走ったのは初めてだと思う。場所によってはバンプを乗り越えた時に目玉が飛び出そうに感じるほどなんだ。
今日は、今年僕たちに起きている空力的なバウンシングが起きていたのではなく、バンプに乗ったときに激しく跳ねていた。車高を下げて地面に近い状態だったこと、硬いセッティングだったことが原因で、ボトミングが激しかった。
FP2に向けてマシンを改善した。究極のパフォーマンスとドライブしやすいバランスとの正しい妥協点を見つけるため、今夜研究する必要がある。まだ各セクターのベストタイムをまとめることができていない。プッシュしているときのグリップはとてもいい感じだった。
最終的に上位争いに入れるポテンシャルがあるとは思う。フェラーリやレッドブルほどの速さはないかもしれないけれど、明日と日曜に、それ以外のマシンの上に立ちたいと思っている。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
フリー走行1=8番手(1分15秒211:ミディアムタイヤ/34周)/2=6番手(1分13秒406:ソフトタイヤ/31周)
比較的良い一日だったと思うが、パフォーマンスが僕たちが望んでいるレベルに達していないことは明らかだ。
モナコは今のマシンで走るのがとても難しいサーキットだ。空力面を機能させるためにマシンがとても硬いセットアップになる。そうすると、こういうバンピーなストリートサーキットでマシンを限界までプッシュするのは容易なことではない。
ここのサーキットには通常よりも少しだけ余計に敬意を払う必要がある。ほとんどウィリーみたいに両方のフロントタイヤが路面から離れてしまうような場所すらあるんだ。
どうすればもう少し楽に走ることができるのかを調べるため、今夜作業に取り組むよ。前方では、フェラーリが今回もまた活躍しているね。イモラでは彼らが縁石をとてもうまく使えるのが分かった。ここでもその強みが発揮されている。僕たちは懸命に取り組んで、明日に向けて何ができるか見ていく必要がある。少なくともフェラーリとレッドブルに次ぐ位置につけられるようにしないとね。