2022年F1エミリア・ロマーニャGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは13位にとどまり、ノーポイントに終わった。
14番グリッドからスタートでふたつ順位を上げ、さらにひとつ上げ、6周目には11番手に。しかしその後、前のグループに引っかかったままポジションを上げられず、さらにピットストップの際にピットレーンで目の前にエステバン・オコン(アルピーヌ)に割りこまれる形になり、ピットアウトした際には14番手まで順位を落としてしまった。セカンドスティントもDRSトレインの中で走り続け、マシンの直線スピードが遅いため、最後まで前のピエール・ガスリー(アルファタウリ)を抜けないまま、リーダーから1周遅れの14番手でフィニッシュ。オコンがペナルティを受けたことでひとつ順位が繰り上げられた。
チーム代表トト・ウォルフは、ハミルトンがフィニッシュした後、無線でこう語りかけた。
「今日運転しなければならなかったマシンについて、申し訳なく思う。運転できるようなものではないことは分かっているし、ポイントを獲得するのは無理だった。ここから気持ちを切り替えていこう。だが、本当にひどいレースだった」
これに対してハミルトンは「トト、心配いらないよ。これからも頑張り続けよう」と答え、ウォルフは「そうだね。いずれ乗り越えられる」と述べた。
後にウォルフは改めて「単純な話で、我々は彼に必要なツールを提供できていない」とコメントした。
「DRSトレインに入り込むと、我々のマシンではオーバーテイクするのが不可能だった。我々は、ルイスというワールドチャンピオンにふさわしいマシンを作れていない。マイアミに向けて、物事を分析し、理解を深め、問題を解決するためにマシンの開発を行う必要がある」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
決勝=13位
14番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→ミディアム
忘れてしまいたい週末だ。ガスリーの後ろをDRS圏内で走っていた時、彼もDRSを得ていたために、オーバーテイクすることが不可能だった。また、ピットストップでいくつかポジションを落とした。
今週末はすべてのことがうまくいかなかった。でも僕たちは生きるなかで学んでいる。それ以上、言えることはないよ。
なんとかして状況を立て直せるよう、これからもできる限り努力し続けていく。マイアミはもっといい週末になるとうれしいけど、それは難しそうだね。それでも次のレースに向けて心の状態をポジティブに持っていけるよう努力する。
僕たちはチームだ。ジョージ(・ラッセル)がポイントを獲れたことはよかった。僕はポイントを持ち帰ることができなかった。皆に申し訳なく思う。
全員が懸命にベストを尽くしている。諦めている者はひとりもいない。できる限り早く前進したいと思って頑張っているんだ。