5月21〜22日、ドイツのラウジッツリンクで2022年DTMドイツ・ツーリングカー選手権第2戦が行われ、土曜日のレース1、日曜日のレース2ともに、シェルドン・ファン・デル・リンデ(シューベルト・モータースポーツ/BMW M4 GT3)が優勝を飾った。
ポルトガルで開幕した2022年シーズンは、いよいよドイツ本国へ。今回のラウジッツリンク戦は昨年同様、オーバルのターン1を使用し、その後バックストレッチからインフィールドに入るコースレイアウトで争われた。
土曜午前のレース1予選では、開幕戦レース1で勝利したルーカス・アウアー(メルセデスAMG・チーム・ウィンワード/メルセデスAMG GT3)がポールポジションを獲得。シェルドンが2番手に続き、以下マーロ・エンゲル(メルセデスAMG・チーム・グループMレーシング/メルセデスAMG GT3)、ルカ・ストルツ(メルセデスAMG・チームHRT/メルセデスAMG GT3)、フェリペ・フラガ(レッドブル・アルファタウリ・AFコルセ)、アルジュン・マイニ(メルセデスAMG・チームHRT/メルセデスAMG GT3)と続くオーダーとなった。
午後の決勝では、フロントロウのシェルドンが大外からスタートを切り、ターン1進入までにアウアーの前に出ることに成功する。ストルツもターン2までに3番手へと浮上する。一方でデニス・オルセン(SSRパフォーマンス/ポルシェ911 GT3 R)、ケルビン・ファン・デル・リンデ(チーム・アプト・スポーツライン/アウディR8 LMS)は混戦のなか、インフィールドでコースオフを喫してしまう。
ストルツは早めのピット作業を終えるとアウアーの前、2番手へと立った。シェルドンはその後のピットストップ・サイクルでストルツからのプレッシャーに耐えながらも、トップをキープしたまま周回を重ねた。
途中、軽い雨がサーキットに降り注ぐ瞬間もあったが、シェルドンは3.5秒のリードを守り切り、DTM2勝目を挙げた。2位にストルツ、3位にアウアーが入り、スタートでポジションを上げたマイニが4位、エンゲルが5位、6位にはグラッサー・レーシング・チームのランボルギーニ・ウラカンGT3を駆るミルコ・ボルトロッティが入った。
このレースではメカニカルトラブルによりリタイアするドライバーが多く、トーマス・プライニング、ニコ・ミューラー、マルコ・ウィットマン、フェリペ・フラガ、フィリップ・エングらが途中でレースを終えている。
■レース2予選でフェラーリから出火
翌日曜日のレース2予選では、前日に優勝したシェルドンがポールポジションを獲得。その横には、レネ・ラスト(チーム・アプト/アウディR8 LMS)が並び、以下エンゲル、ボルトロッティ、リカルド・フェラー(チーム・アプト・スポーツライン/アウディR8 LMS)、開幕戦レース2ウイナーのニコ・ミューラー(チーム・ロズベルグ/アウディR8 LMS)というトップ6のオーダーとなった。
なお、この予選セッションでフラガが駆るレッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリ488 GT3から出火。フラガは決勝スターティンググリッドにつくことができなかった。
スタートではシェルドンが首位を守るが、その後ろではターン2までのオーバル区間で2番手争いが激化。ボルトロッティと軽く接触したエンゲルがグリーンへと飛び出すが、2番手をキープしてコースに復帰する。ラストは3番手へと順位を下げた。
その後もシェルドンは首位をキープ。2番手にはラストが上がる時間帯もあったが、ターン2でエンゲルに逆転を許した。終盤はエンゲルとのギャップが1秒以内という息の詰まる戦いとなったが、フィニッシュラインまで逃げ切ったシェルドンが連勝を決めた。3位にはラストが入っている。
4位はエング、5位ミューラー、6位ボルトロッティという最終結果となっている。
ドライバーズ選手権では、ラウジッツリンクを席巻したシェルドンが66ポイントで首位に立った。2位は開幕ラウンドで連続表彰台に登っていたランボルギーニのボルトロッティで51ポイント。アウアーが48ポイントで3位につけている。