2022年F1スペインGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは今季4勝目を挙げた。ドライバーズ選手権では、合計110点として、トラブルによりリタイアしたシャルル・ルクレール(フェラーリ)をポイントで上回り、ポイントリーダーの座に就いた。コンストラクターズ選手権でも、レッドブルはフェラーリを抜いてランキングトップとなった。
2番グリッドからポジションを維持して走行していたフェルスタッペンは、9周目にターン4でターンインした時に、強い追い風を受けてグリップを失い、グラベルに飛び出し、ジョージ・ラッセル(メルセデス)とセルジオ・ペレス(レッドブル)の後ろに後退した。フェルスタッペンは11周目にはペレスの前に出て、13周目にはラッセルと同時にピットイン、第2スティントでラッセルにチャレンジする。だが、DRSの断続的な不具合により、ラッセルに抑え続けられることになり、フェルスタッペンは無線で強いいら立ちを示した。
27周目、レースをリードしていたルクレールがパワーユニットトラブルでリタイア。フェルスタッペンはラッセルを抜けないまま、28周目にタイヤ交換を行い、4番手に落ちる。その後ラッセルとペレスがピットインしたことで、フェルスタッペンは38周目にトップに立った。
フェルスタッペンは最後のタイヤ交換を44周目に行い、ペレスの後ろの2番手でコースに復帰。ペレスは急激に追いついてきたフェルスタッペンにポジションを譲り、49周目に再びトップに立ったフェルスタッペンがそのまま優勝を飾った。
■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=1位
2番グリッド/タイヤ:ソフト→ミディアム→ソフト→ミディアム
チェコと共に1-2でレースをフィニッシュできて、最高の気分だ。序盤は苦労したけれど、最終的に良い結果になったよ!
ターン4でコースオフしてしまった。完全にリヤのコントロールを失ったんだ。チームから無線で突風の影響だと言われた。いくつかポジションを落とし、アタックしようと思った時に、DRSが作動しなくなった。あの時には腹を立てていたけれど、その後、気持ちを落ち着けて、より大きな視点を持ってレースに集中することにした。
ジョージ・ラッセルとのバトルはタフだった。特にDRSがなかったので厳しかったね。トップの位置を争っているので、大きなリスクは冒したくなかった。忍耐強く戦うしかなかった。
DRSになぜトラブルが起きたのか、僕ははっきりしたことは知らないので、これから調査していく。最終的には何も失ったものはなかった。
僕たちはいい軌道に乗っている。チームとしてそれを誇りに思うことができるよ。でも、壊れやすいものがあるから、これからも努力を続けて、すべての問題を解決する必要がある。
(コースオフとDRSトラブルについて語り)最初の30周はすごくフラストレーションが溜まった。ターン4でコースオフした時は、コーナーに向けてブレーキングを遅らせていたわけでもなく、スピードを出し過ぎていたわけでもなかったので、突然のことで驚いた。今日はとても風が強かったんだ。
DRSのトラブルで(ラッセルを)つかまえることができず、いらいらしていた。バトル自体はクールだったけどね。でも今となっては笑顔で思い返すことができる。あの時は苛立っていたけれど。
無線で叫んでも、何もやれることはなかった。ライトがついて、作動音が鳴ったら、パドルを押す。それで開かないんだから、明らかにトラブルだった。ストレートで50回も押しても開かなかった。縁石を避けたり、縁石に乗ったり、少し遅く開こうとしたり、いろいろしてみたけど、結局は壊れていたんだ。
僕たちは確かにチャンピオンシップをリードする立場になったが、信頼性を可能な限り高める必要がある。パフォーマンスももっと向上させなければならない。今日のレースはチームにとってポジティブなものではあったけどね。