2022年F1スペインGPの金曜、メルセデスのルイス・ハミルトンはフリー走行1=6番手/2=3番手、ジョージ・ラッセルはフリー走行1=4番手/2=2番手だった。
メルセデスはここにW13のアップグレードとして、新しいフロアなどを導入している。
また、ハミルトンとラッセルのマシンには、パワーユニットの2基目のICE、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、エキゾーストシステムが投入された。ハミルトン車にはギヤボックスのシーズン2基目も入れられている。
チームは、「ドライバーふたりは、今シーズン、W13に影響をおよぼしているバウンシングの問題に改善が見られたと報告した」と述べている。トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、一日をこう振り返った。
「週末を堅実な形でスタートすることができた。バルセロナではマシンが比較的正常な挙動を見せている」
「このエアロアップデートにより、バウンシングの軽減に進歩が見られ、ペースについても一歩前進したようだ。レッドブルやフェラーリのレベルにはおよばないが、中団から抜け出すことができたのならうれしいね」
「両ドライバーへのシーズン2基目のパワーユニット導入も、スムーズに行えた」
「ここは気温が高く、タイヤが厳しい状況に置かれる。オーバーヒートしやすく、デグラデーションのレベルも高いため、戦略が非常に興味深いものになるはずだ」
「今夜、ブラックリーのシミュレーターを使い、マシンからさらにタイムを引き出すことを目指す。少なくとも良いプラットフォームはできているので、さらに向上を見つけて明日につなげたい」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
フリー走行1=6番手(1分20秒811:ソフトタイヤ/27周)/2=3番手(1分19秒874:ソフトタイヤ/26周)
進歩があり、ものすごくうれしい。ずっとハードワークを重ね、諦めずにプッシュし続けてくれたチームに心から感謝する。僕たちはまだ最速ではないけれど、正しい方向に向かっていると思う。
バウンシングなしにストレートを走れたのはこれが初めてだ。まだ多少はあるけれど、ずいぶん良くなった。ようやくマシンのポテンシャルを引き出し始めているんだ。
タフであることに変わりはないが、前回までよりはずいぶん走りやすくなった。
僕たちはここにいくつかアップグレードを持ち込んできた。これからその微調整をしていく。マシンをいいポジションに持っていくため、大量のデータをチェックするよ。明日はもっと良い位置につけることも可能だと思うし、前のドライバーたちのすぐ後ろをついていくことができればうれしい。
ここではタイヤのデグラデーションがカギになりそうだ。このタイヤではアタックし続けることができない。気温が高いので、かなりしっかりしたマネジメントが必要になる。
(FP2を走り終えた感想を聞かれて)ポジティブだ! ものすごくハッピーだよ。進歩したからね。今回持ち込まれたアップグレードへの感謝の気持ちでいっぱいだ。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
フリー走行1=4番手(1分20秒590:ソフトタイヤ/28周)/2=2番手(1分19秒787:ソフトタイヤ/27周)
マイアミで僕たちは金曜日最速だった。ここでは2番手だったが、マシンの反応は間違いなく異なっている。ストレートでポーパシングが起きていない。それは素晴らしいことだ。でもコーナーでは一部で発生しているので、それを解決していく必要がある。
レッドブルは相変わらずとても強そうだし、トップ争いをするチームのひとつであることは間違いない。
週末を通して、トップに僕たちが近づけない理由はない。今よりもっと近づけるかどうかは別にしてね。
パワーモードの違いもあるので、真のペースにおいて僕たちがどこに位置するのかを予想するのは難しい。フェラーリとレッドブルはかなり低いパワーモードで走っていたようだ。
全員がひどいデグラデーションに苦労していた。デグラデーションが日曜の決勝を左右することになるだろうから、今夜はそこに集中して取り組んでいく。