2022年F1マイアミGPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは6番手、ジョージ・ラッセルは12番手だった。
チームは、予選での苦戦について「金曜プラクティスでの強力なペースをもとに向上を図っていくことができず、ドライバーふたりは、リヤのグリップがなく、ポーパシング現象が戻ってきたことに苦労させられた」と説明した。
トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは、「どういうわけか、一日を通してリヤのグリップがなく、マシンの挙動が予測不可能な状態になった」と述べている。
「バランスとバウンシングを改善するため、予選に向けていくつか変更を施したものの、問題は解消せず、リヤがスライドし始め、オーバーヒートが起きた」
トト・ウォルフ代表は『Sky Sports』に対して、土曜の不調について、次のように語った。
「昨日のFP2ではマシンのパフォーマンスが高かった。それは事実だ。マシンをスイートスポットに入れることができたからだ。しかし今日、FP3では実験の結果、完全に外れてしまった」
「スイートスポットから少しずれてしまい、マシンは相変わらずカンガルーのように跳ねていた。ドライバーたちは苦労している」
「パフォーマンスが高かったり、低かったりすることの原因はひとつではない。だが、昨日午後のマシンは良かった。それを我々が悪い状態にしてしまった。理解していることもあるが、そうでないこともある」
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 15番手(1分31秒890:ソフトタイヤ/20周)
予選 6番手(Q1=5番手1分30秒388:ソフトタイヤ/Q2=7番手1分29秒797:ソフトタイヤ/:Q3=6番手1分29秒625:ソフトタイヤ)
僕にとって、過去3戦に比べるとはるかに良い予選になったことに感謝している。この結果を受け入れるよ。これからもこつこつ努力を続け、作業を続けていくだけだ。舞台裏では驚くような作業が行われていて、皆が懸命に働いている。
残念ながら、自分たちが望んでいるようなスピードで前進しているとは思わない。上位からのギャップは今年の初めからほとんど変わっていない。それでも懸命に集中し、作業を続け、トンネルを掘り続けていけば、最終的には目指す場所へと辿り着くことができるだろう。
レースペースについて予想するのは難しい。僕としては、今週末はほとんどずっと、マシンに良い感触を持っていない。ただ、今日はタイヤを良い状態に持っていけたときには、多少期待を感じることができた。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 17番手(1分31秒924:ソフトタイヤ/19周)
予選 12番手(Q1=9番手1分30秒490:ソフトタイヤ/Q2=12番手1分30秒173:ソフトタイヤ)
今日はバウンシングがかなり悪化した。そのためにどのコーナーでもアタックすることができなかった。昨日はポテンシャルを示せたのに、今日になったらそれがすべて消えてしまった。
FP3で発生したポーパシングを抑えるために、予選ではかなり保守的なセットアップにしたつもりだったけれど、それでも変わらずひどい状態だった。
バウンシングはすべてのコーナーで発生し、特にターン4とターン5がひどい。ブレーキングゾーンに向けてアタックできないんだ。
マシンをウインドウに入れることができれば、速さが発揮される。昨日はポール争いができそうに思えた。でも今日は僕たちにとって、今シーズン最悪の予選だった。このことを理解するのは難しい。