新生クプラEKS、初代王者マティアス・エクストロームが初日最速からの完全制覇/ETCR開幕戦

 創設2年目の今季より、シリーズ名称をPURE ETCR(ピュアETCR)改め『FIA eツーリングカー・ワールドカップ』へと改称したTCR規定派生の電動ツーリングカー選手権が、WTCR世界ツーリングカー・カップの併催イベントとしてフランスのポー市街地で開幕。3マニュファクチャラー、12名のドライバーがふたつのプールに分かれて争った勝負は、初年度王者マティアス・エクストローム率いる新生クプラEKSがトップ3を独占するロケットスタートを披露。代表自らが開幕戦を制する結果となった。

 昨季初年度はハンガリーに拠点を置くゼングー・モータースポーツとのジョイントチームで参戦したクプラ陣営は、エクストロームが創設したEKSが運営を引き継ぐかたちでセアト・クプラe-Racerを投入。そのクプラ×ゼングー・モータースポーツでもチームメイトを務めたジョルディ・ジェネに加え、トム・ブロンクビストやエイドリアン・タンベイが新加入し、エクストローム自身もエースとしてタイトル防衛に挑むこととなった。

ブルーノ・シュペングラーがシリーズデビューへ。ロメオ・フェラーリ加入でジュリアETCRをドライブ/ETCR

 今季より新たに『FIA eツーリングカー・ワールドカップ』へと進化を果たすTCR規定派生の電動ツーリングカー選手権に向け、すでにルカ・フィリピの残留と元DTMドイツ・ツーリングカー選手権ドライバーであるマキシム・マルタンの起用をアナウンスしていたロメオ・フェラーリが、残る2台のシートを確定。同じく2012年のDTMチャンピオンであるブルーノ・シュペングラーを招聘し、最後の1台にはGT経験豊富な30歳、ジョバンニ・ヴェントゥリーニの抜擢を決めている。

新生クプラEKSが体制発表。エクストロームを軸にジェネ、ブロンクビスト、タンベイ起用へ/ETCR

 創設2年目の2022年より、新たにFIA eツーリングカー・ワールドカップへと進化を果たすTCR規定派生の電動ツーリングカー選手権に向け、初年度王者マティアス・エクストローム率いる新生クプラEKSがドライバーラインアップを発表。昨季はクプラ×ゼングー・モータースポーツでチームメイトを務めたジョルディ・ジェネに加え、トム・ブロンクビストやエイドリアン・タンベイが新たに加入し、自身もエースとしてタイトル防衛に挑むこととなった。

 2021年は2台のセアト・クプラe-Racerをシェアし、ミケル・アズコナやダニエル・ナジー、ジェネらとともに初年度のPURE ETCRに参戦したエクストロームは、ハンガリーに拠点を置くゼングー・モータースポーツとのジョイントチームで、この初モノ尽くしのシリーズを戦った。

ヒョンデが2年目に向け5名の陣容を発表。チェコンとキャツバーグが参戦枠をシェア/ETCR

 TCR規定派生の電動ツーリングカー選手権PURE ETCRとして2021年に創設初年度のシーズンを終え、2022年はFIA eツーリングカー・ワールドカップへと進化を果たすETCRに向け、ヒョンデ・モータースポーツ(旧ヒュンダイ・モータースポーツ)がヴェロスターN ETCRをドライブする5名のドライバー陣容を発表。初代王座を争ったジャン-カール・ベルネイとノルベルト・ミケリスに加え、移籍加入のタイトル候補ミケル・アズコナの3人を軸に、ケビン・チェコンとニッキー・キャツバーグが最後のシートをシェアする体制を採る。

 創設初年度に先立ちシリーズの“メートル原器”として先行開発が進められたヒョンデ(旧ヒュンダイ)・ヴェロスターN ETCRだが、同車を投入したヒョンデ陣営はタイトル争いに絡んだベルネイに加え、トム・チルトン、アウグスト・ファーフス、ジョン・フィリピのドライバー陣を擁して戦うも、初代王者の称号はゼングー・モータースポーツXクプラとマティアス・エクストロームに譲る結果となった。