8月にカップシリーズ初参戦のキミ・ライコネン「準備に時間を割きたかった」/NASCAR

 北米最高峰NASCARカップシリーズへの参戦を表明しキミ・ライコネンは、デビュー戦を予定する8月のワトキンス・グレンよりも早く、実戦でドライブする可能性はあったと認めつつ、できるだけ競争力を高めるため「エントリーを急がないことを選択した」と語り、将来的にさらに多くのイベント参戦が実現するかどうかについても、含みを持たせる言葉を残した。

 新興チームながら今季2022年はつねに優勝戦線に絡む活躍を演じるトラックハウス・レーシングは、ダニエル・スアレスと今季“台風の目”ロス・チャスティンの2台体制でカップシリーズに参戦。そのチャスティンはすでにシーズン2勝を飾っている。

史上最長レース距離の混沌フィニッシュを、トヨタのデニー・ハムリンが制す/NASCAR第14戦

 インディアナポリスと並ぶ“聖地”シャーロット・モータースピードウェイで開催されたNASCARカップシリーズ第14戦『Coca-Cola 600』は、予選でキャリア通算34度目のポールウイナーとなったデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が、2度の延長戦によりカップシリーズ史上最長のレース距離となった決勝で今季2勝目を獲得。この勝利により、ハムリンは現在のNASCARで“Crown Jewel Race(クラウン・ジュエル・レース)”と呼ばれる3大イベント、栄光の『Daytona 500』と『Southern 500』、そして今回の『Coca-Cola 600』の全タイトルを手にした。

「勘違い」で危うく勝利がフイに!? ライアン・ブレイニーが“オールスター戦”初制覇/NASCAR第14戦

 テキサス・モータースピードウェイを舞台に開催された2022年NASCARカップシリーズのオールスター戦は、カイル・ブッシュ(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)が“エリミネーション・ブラケット”を制して予選ポールポジションを獲得すると、ダニエル・スアレス(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)がオールスター・オープンを制覇。

 そしてアクシデント満載のオールスター・レースでは、チェッカー直前のコーションで「レースに勝ったと思っていた」と語ったライアン・ブレイニー(スチュワート-ハース・レーシング/フォード・マスタング)が、1度は外したサイドウインドウネットをなんとか半分ほど再固定し、リスタートを乗り越えオールスター初優勝を手にした。

トヨタ陣営が躍動、23XIレーシングのカート・ブッシュが“兄弟タッグ発動”で完全勝利/NASCAR第13戦

 アメリカ・カンザス州の1.5マイル高速“トライ・オーバル”で開催されたNASCARカップシリーズ第13戦『AdventHealth 400』は、この日最多の116周をリードしたカート・ブッシュ(23XIレーシング/トヨタ・カムリ)が、最強の弟カイル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)や、23XI共同ファウンダーのデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)らのサポートを受け、最後の攻防でディフェンディングチャンピオンのカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)を撃破。移籍加入の新天地で今季導入の新車両規定“Next-Gen”での初優勝を飾るとともに、ハムリンと並ぶ共同創業者でもあるバスケット界の“伝説”マイケル・ジョーダンに捧ぐ勝利を手にした。

開幕前エキシビジョンを制していたジョーイ・ロガーノが「謝罪無用」の今季初勝利/NASCAR第12戦

 アメリカ・サウスカロライナ州に位置するダーリントン・レースウェイで争われたNASCARカップシリーズ第12戦『Goodyear 400』は、開幕前に実施される伝統のエキシビジョン戦“Clash”こと『Busch Light Clash at the Coliseum』を制覇していたジョーイ・ロガーノ(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)が、ポールポジション獲得から今季公式戦初勝利。レース後には、ホワイトフラッグ直前の攻防でプッシングされ、敢えなく今季3勝目を逃したウイリアム・バイロン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)との“舌戦”も繰り広げられた。

雨天月曜順延の波乱を乗り越え、チェイス・エリオットが“Next-Gen”初優勝/NASCAR第11戦

 アメリカ・デラウエア州に位置するドーバー・モータースピードウェイで開催された2022年NASCARカップシリーズ第11戦『Duramax Drydene 400』は、決勝序盤78周時点で降雨による月曜順延を経て、2020年王者チェイス・エリオット(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)が今季初勝利を挙げ、新車両規定“Next-Gen”で自身待望の初優勝をマーク。リッキー・ステンハウスJr.(JTGドアティ・レーシング/シボレー・カマロ)やロス・チャスティン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)らを振り切り、タイトル獲得年以来のオーバル制覇を遂げている。

 オースティン・シンドリック(チーム・ペンスキー/フォード・マスタング)最速で幕を開けたプラクティスから波乱の週末を予感させたドーバー・ラウンドは、2グループで実施されたシングルカー・クオリファイでクリス・ブッシャー(RFKレーシング/フォード・マスタング)がカップ参戦233戦目にして初のポールポジションを獲得。フロントロウに飛び込んだデニー・ハムリン(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリ)を挟んで、2列目にディフェンディングチャンピオンのカイル・ラーソン(ヘンドリック・モータースポーツ/シボレー・カマロ)とエリオットのHMS編隊が並ぶグリッドとなった。