開幕4戦3勝、“神童”と呼ばれたカッレ・ロバンペラは王者になれるか【WRC Topic】

 WRC世界ラリー選手権の2022年開幕戦モンテカルロこそ4位に終わったが、その後第4戦ポルトガルまで3連勝。WRC関係者の中には、早くもトヨタのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が今季ワールドチャンピオンになるだろうと確信する者が多いが、その根拠とは?

 まず最初に、あらゆる路面で勝てることが証明された。第2戦スウェーデンはスノー、第3戦クロアチアはターマック(舗装路)、そして直近の第4戦ポルトガルはグラベル(未舗装路)。ロバンペラはそのすべてで優勝し、3戦で合計22回のステージ優勝を決めた。それは実施された全57ステージの約39%にあたる。

今季3度目のWRC参戦、セバスチャン・ローブがサファリ・ラリーに出場へ。第4戦ではリタイア

 シリーズ元9連覇王者にして、2022年の開幕戦ウイナーであるセバスチャン・ローブによる今季3度目のWRC参戦が発表された。ローブはイザベル・ガルミッシュとともにふたたびフォード・プーマ・ラリー1に乗り込み、世界ラリー選手権第6戦ケニアに出場する。

 Mスポーツ・フォードWRTは5月27日、ローブがみたびチームと協力してラリーに挑むことを発表。その舞台は昨年、19年ぶりにWRC復帰を果たした『ラリー・サファリ・ケニア』だ。

熱中症、シューズが溶けたとの報告も「真冬でもめちゃくちゃ暑い」ラリー1カーの過酷な車内/WRC

 暑さとダスト(砂埃)が選手たちを襲った。5月19日から22日にかけて開催されたWRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルは、“WRC新時代”を象徴するラリー1カーによる最初のグラベル(未舗装路)イベントとなった。

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)の3連勝で幕を閉じた同イベントだが、その会期中は日中の気温が30度を超える日もあり、ドライバー/コドライバーたちから暑さや車内に入り込んでくるダストに関するコメントも聞かれた。このことについて、今戦で総合4位となった勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は新しい車両規定がこの問題に「大きく影響している」と述べた。

【動画】2022WRC第4戦ポルトガル ダイジェスト

 5月19日から22日にかけて、ポルトガルの北部の都市ポルトを中心に開催された2022年WRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルのダイジェスト動画が、シリーズのYouTube公式チャンネルをはじめ、ヒョンデ、トヨタの各オフィシャルチャンネルで公開されている。

 今季初のグラベル(未舗装路)イベントとして行われたラリー・ポルトガルは、開幕戦を制したセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)と同2位となったセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)の再登場に沸き立ったが、本格的なラリーがスタートしたデイ2で両者がデイリタイアとなる波乱が待ち受けていた。

悔しさを感じつつバトルを通じ自信を深めた勝田貴元。ラリー1では「左足ブレーキを多用」/WRC

 5月19日から22日にかけてポルトガル北部の大都市ポルトを中心に開催された、WRC世界ラリー選手権第4戦『ラリー・ポルトガル』において、2022年シーズンの自己ベストリザルトに並ぶ総合4位となった勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)。このラリーでベテランのダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)と3位表彰台争いを繰り広げた彼は今大会について、「難しい週末ではあったものの、4日間を通して安定した走りができました」と振り返った。

 今季第4戦として開催されたラリー・ポルトガルは、プラグイン・ハイブリッドが搭載された“ラリー1カー”で争われる最初のグラベル(未舗装路)イベントとして今月19日(木)に戦いの火蓋が落とされた。

勝田貴元、表彰台まであと一歩に迫る4位入賞「もっとペースを改善したい」/WRC第4戦ポルトガル

 5月19日から22日にかけて、ポルトガル北部の都市ポルトを中心に、2022年シーズンのWRC世界ラリー選手権第4戦『ラリー・ポルトガル』が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムに参加してWRCトップカテゴリーに出場している勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、今季のベストリザルトに並ぶ総合4位でラリーを終えた。

 ラリー・ポルトガルは今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントだ。勝田は過去の大会に何度か出場し昨年は4位入賞を果たしたが、プラグイン・ハイブリッドシステムが搭載された、新世代のラリー1カーでのグラベルラリーは今戦が初めてとなり、新しいチャレンジとなった。

トヨタ、WRCポルトガルでワン・ツー。3連勝ロバンペラの急成長に「信じられない」とラトバラ代表

 5月22日、WRC世界ラリー選手権第4戦ポルトガルの最終日デイ4が、ポルトガル北部のマトジニョスを起点に行われ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が優勝。第2戦スウェーデンからの連勝を3に伸ばした。また、チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合2位でフィニッシュしたため、チームはワン・ツー・フィニッシュを達成している。

 なお、週末に2度のデイリタイアを喫したセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合51位でラリーを終えた。TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションからWRC全戦に参戦している勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合4位でフィニッシュ。この結果、ドライバーズランキングで3番手となっている。

TOYOTA GAZOO Racing WRT 2022年WRC第4戦ポルトガル デイ3レポート

WRC 第4戦ラリー・ポルトガル デイ3 ロバンペラが首位に立ち、エバンスは総合2番手に 勝田も総合3番手につけ、トヨタGRヤリス・ラリー1がトップ3を独占  5月21日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC) …

TOYOTA GAZOO Racing WRT 2022年WRC第4戦ポルトガル デイ2レポート

WRC 第4戦ラリー・ポルトガル デイ2 過酷なコンディションでの戦いとなったグラベルステージ初日 エバンスが総合1位、ロバンペラが総合2位につける  5月20日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラ …

再登場の元WRC王者ローブ「グラベルテストでの感触は良かった」2022第4戦ポルトガル 事前コメント

 WRC世界ラリー選手権の2022年シーズンにおける最初のグラベル(未舗装路)ラリー、第4戦『ラリー・ポルトガル』が5月19日から22日にかけて、ポルトガル北部の大都市ポルトを中心に開催される。同ラウンドの実施に先立ち、今季から“ラリー1”規定で争われている最高峰クラスを戦うMスポーツ・フォード、ヒョンデ(旧ヒュンダイ)、トヨタの計3チームから、ドライバーたちの事前コメントが発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT