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WRC 第4戦ラリー・ポルトガル デイ3

ロバンペラが首位に立ち、エバンスは総合2番手に
勝田も総合3番手につけ、トヨタGRヤリス・ラリー1がトップ3を独占

 5月21日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリー・ポルトガルの競技3日目デイ3が、ポルトガル北部マトジニョスのサービスパークを中心に行われ、前日総合2番手のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1 69号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2番手につけました。
 
 また、TOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションから出場の、勝田貴元が総合3番手に順位を上げ、トヨタGRヤリス・ラリー1がトップ3を占めました。なお、前日のデイリタイアを経て再出走したセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)は、ふたたびデイリタイアとなりました。

 ラリー・ポルトガルのデイ3は、1日の最後にポルト市街地で行なわれたSS16以外は、グラベル(未舗装路)のステージが舞台に。サービスパークの北東エリアを中心に7本のステージが行われ、その合計距離は164.98kmと4日間で最長でした。デイ3は午後にまとまった降雨があり、終盤のステージの一部がウエットコンディションになるなど、非常にトリッキーな路面での戦いになりました。

 グラベル初日のデイ2で、不利な出走順一番手だったにも関わらず総合2番手まで順位を上げたロバンペラは、デイ3では後方からのスタートに。出走順の不利がなくなったことでスピードをさらに上げ、3本のベストタイムを記録しました。午後の最後のグラベルステージ、SS15“アマランテ2”は途中から激しい雨が降り始め、今季WRCでここまでのところ最長となるこの37.24kmのステージは、非常に滑りやすい路面コンディションになりました。

 ラリー1勢の中で出走順が後方だったロバンペラとエバンスは、雨の影響を受けることになり、とくに最後方スタートだったエバンスはもっとも不利な条件での走行に。結果、このステージを2番手タイムで走行したロバンペラが、ついにエバンスを捕らえ総合首位に順位を上げました。ロバンペラは、1日の最後の市街地ステージでもエバンスのタイムを上まわり、5.7秒差をつけてデイ3を走破しました。

 一方、エバンスは午前中に2本のベストタイムを刻み、総合2番手ロバンペラに対するリードを一時18.4秒に拡大しました。しかし、午後はロバンペラほどペースが上がらず、総合2番手に順位を下げることになりました。それでもふたりのタイム差は小さく、優勝をかけたチームメイト同士の戦いは明日の最終日も続きます。

 前日、総合4番手に順位を上げた勝田は、総合3番手のダニ・ソルド(ヒョンデ)を猛追。エバンスとロバンペラに続く3番手タイムを4回記録するなど終日好調を維持し、SS12で総合3番手に順位を上げると、デイ3最終のSS16まで順位を守り切りました。

 なお、デイ2で2ステージ連続でタイヤの空気を失いデイリタイアとなったオジエは、グラベルステージでトヨタGRヤリス・ラリー1の経験を積むべくデイ3で再出走。しかし、2本目のSS11でコースオフを喫し路肩にスタック。その後何とか午前中のステージを走り切りましたが、ふたたびデイリタイアとなりました。

■ヤリ-マティ・ラトバラ(チーム代表)コメント

「控えめに言っても、今日は我々にとって本当に興味深い1日でしたし、このような順位につけているのは素晴らしいことです。カッレもエルフィンも、本当にいい走りをしてくれました。ふたりともトヨタGRヤリス・ラリー1を乗りこなし、素晴らしいパフォーマンスを発揮しました」

「午前中はエルフィンが主導権を握っているように見えましたが、午後のアマランテの2回目のステージで雨が降り、状況が一変しました。そこで素晴らしい走りをしたカッレが、首位に立ったのです。もちろん、エルフィンは明日反撃に出るでしょうが、いつものように彼らのフェアな戦いを見たいと思います」

「また、今日は貴元もとてもいい走りをしたので、明日もこの表彰台ポジションを守り、良い結果を持ち帰ってくれることを願っています」

【ドライバーコメントはこちら】

■明日のステージ情報

 競技最終日となる5月22日(日)のデイ4は、サービスパークの北東エリアで5本のステージを走行。そのうちSS19/21「ファフェ」は、ビッグジャンプと大勢の観客が集うことで知られる、ラリー・ポルトガルのアイコンともいえるステージです。最終ステージとなるファフェの2本目SS21は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。ステージは全部で5本、合計48.87km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、291.95kmが予定されています。