2022年F1第7戦モナコGPの予選が行われ、フェラーリのシャルル・ルクレールがポールポジションを獲得した。2番手はカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手はセルジオ・ペレス(レッドブル)となっている。アルファタウリの角田裕毅は11番手だった。
フェラーリ優勢が予想された今年のモナコGP。実際、初日フリー走行は両セッションともにルクレールがトップタイムを叩き出した。しかし2日目FP3ではレッドブルのペレスが、ルクレールを0.041秒しのいで首位の座を奪った。スタートグリッドの位置がレースで絶対的に重要となるモナコだけに、午後4時からの予選は熾烈な戦いが予想された。
モナコ上空はやや雲が多く、気温27度、路面温度47.8度と、初日より若干低温コンディションとなった。ソフトタイヤの持ちは良く、さらに周回ごとに路面グリップが上がっていくため、20台が同じタイヤでアタックを繰り返す可能性が高い。Q1は特に、渋滞必至だ。
路面温度が5度以上下がったことも関係しているのか、タイヤが温まりにくいメルセデスのジョージ・ラッセルが、「グリップが全然ない!」と叫ぶ。1セット目のアタックでの暫定順位は、ルクレールが1分12秒569でトップ。0.047秒差でサインツが2番手、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ペレスが3、4番手につけるが、フェラーリ勢にコンマ4秒差をつけられている。
残り2分25秒の時点で、アタック中の角田がトンネル出口のシケイン手前で左フロントタイヤをガードレールにぶつけ、5分間の赤旗中断。この時点でQ1落ちの危険にさらされているのは、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、角田、周冠宇(アルファロメオ)の5人だ。6番手ケビン・マグヌッセン(ハース)以下の15台が、最後のアタックに出て行く。
角田は9番手に上げ、逆にピットレーンに並ぶのが遅かったピエール・ガスリー(アルファタウリ)は最後のアタックにわずかに間に合わず、17番手でまさかのQ1敗退。他にアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、ラティフィ、周がQ1で予選を終えた。
5分遅れで始まったQ2。最初のアタックでは、ペレスがトップ。サインツ、ルクレール、フェルスタッペンが続く。トップ3台の差は、0.033秒しかない。周回を続けたルクレールが、1分11秒864でトップを奪い返した。ペレスも自己ベストを更新し、0.090秒差の2番手だ。サインツ3番手、そして4番手のフェルスタッペンは、コンマ5秒近い差をつけられている。
路面温度が51度を超えるなか、ルクレール、ペレス、フェルスタッペンら上位勢も2セット目のニュータイヤで出て行く。トップ4の順位は変わらず。5番手にランド・ノリス(マクラーレン)、6番手にオコン、そしてメルセデス勢もルイス・ハミルトン7番手、ラッセル9番手でQ3に進むなか、角田は10番手のフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)にコンマ1秒及ばず11番手。他にバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、マグヌッセン、リカルド、ミック・シューマッハー(ハース)がQ2敗退となった。
Q3の始まる午後4時53分の時点でも、路面温度は50度を超えている。フェラーリ、レッドブルの4台とセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、アロンソが、最初のアタックから新品ソフトを履いた。まずルクレールが1分11秒376というこの週末最速タイムを叩き出す。コンマ2秒落ちでサインツ、僅差でペレス、フェルスタッペンが続く。アロンソが5番手につけた。
最後のアタック。上空は雲に覆われ、路面温度は45度まで下がっている。上位勢では最初に出て行ったフェルスタッペンだが、自己ベストを更新できない。直後にルクレールが区間最速を更新していたが、ペレスがポルティエ立ち上がりで単独スピン、クラッシュ。そこにサインツが突っ込み、予選は赤旗中断のまま終了した。これでルクレールはモナコでは2年連続、今季はマイアミ、スペインに続く3戦連続ポールポジションを獲得した。2番手サインツ、3番手ペレス、4番手フェルスタッペン、5番手ノリス、6番手ラッセル、7番手アロンソ、8番手ハミルトン、9番手ベッテル、10番手オコンだった。