4月26日から27日にかけて、DTMドイツ・ツーリングカー選手権の第2回プレシーズンテストが開幕戦の舞台であるポルトガル、アルガルベ・サーキットで行われ、初日はアプト・スポーツラインのリカルド・フェラー(アウディR8 LMS)が、最終日はSSRパフォーマンスのデニス・オルセン(ポルシェ911 GT3 R)がトップタイムをマークした。2日間の総合ベストタイムはオルセンの1分41秒378だ。
今週末の4月30日(土)と5月1日(日)に開催される2022年シーズン開幕戦ポルティマオを直前に控えた26日、今季2度目のDTM公式テストがシーズン開幕の地で行われた。このテストには30台のGT3マシンと31人のドライバー集結。ABBフォーミュラE世界選手権との日程重複により、第1戦を欠場するニック・キャシディもレッドブル・アルファタウリ・AFコルセのフェラーリ488 GT3 Evoをドライブしている。
そんなテストの初日は、アウディの最新GT3カーを駆る21歳のフェラーが、ドライコンディションのトラックで1分47秒573をマークして全体トップに。この結果は、4月上旬にホッケンハイムで実施された第1回プレシーズンテストで、19歳のマリウス・ツーク(アウディR8 LMS/アテンプト・レーシング)が全体ベストタイムを記録したことに続き、DTMルーキーがスピードを発揮したことを意味する。そのツークは火曜日の走行ではフェラー、トーマス・プライニング(クース・チーム・ベルンハルト)に続く3番手タイムをマークした。
初日4番手はアウディワークスドライバーのニコ・ミューラー(チーム・ロズベルグ)で、タイムは1分41秒882。5番手と6番手にシューベルト・モータースポーツのシェルドン・ファン・デル・リンデとフィリップ・エング(ともにBMW M4 GT3)が続き、DTMチャンピオンを父に持つニッキー・ティームのランボルギーニ・ウラカンGT3(T3モータースポーツ)を間に挟んでマルコ・ウィットマン(ワーケンホルスト・モータースポーツ)のBMWが8番手となった。
メルセデスAMG勢の最上位は、1分42秒167を記録したルカ・ストルツ(メルセデスAMG・チームHRT)の16番手。1000分の5秒差でフェラーリ勢トップのフェリペ・フラガ(レッドブル・アルファタウリ・AFコルセ/フェラーリ488 GT3 Evo)が17番手となった。僚友キャシディは23番手でテストを終え、翌日は代役として開幕戦に出場するセバスチャン・ローブにバトンタッチしている。
■両日とも20台以上がトップから1秒以内のタイムを刻む
引き続き4.653kmのトラックで行われたテスト2日目、水曜日のセッションでは前日15番手に留まったオルセンがタイムを伸ばし、タイムシートの最上段にその名を記した。DTM初参戦となるポルシェのマシンを駆るノルウェー人は、初日首位となったシェラーのベストタイムをコンマ2秒弱上回る1分41秒378で今テストの総合トップに立っている。
テスト最終日の序盤に1分41秒647の暫定トップタイムを記録していたミューラーは2番手に。3番手以降にはティーム、フェラー、プライニング、ミルコ・ボルトロッティ(GRT/ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo)と前日にトップ10につけた面々が並んだ。
ストルツは2日続けて陣営最上位リザルトを記録する8番手に食い込み、彼の前後には7番手ローレンス・ファントール(SSRパフォーマンス/ポルシェ911 GT3 R)と9番手にBMWのファン・デル・リンデが並んでいる。トップ10最後のひとりはメルセデスAMG・チーム・グループMレーシングのミカエル・グレニア(メルセデスAMG GT3)だ。
フェラーリ勢はフラガの11番手が最高位となり、ローブのフェラーリ488 GT3 Evoは1分42秒990で28番手となった。なお、今回のテストでは初日は29台中24台が、最終日は30台中23台がそれぞれのトップタイムから1秒以内に入っており、僅差の戦いを予感させている。
週末のレースは、29日金曜10時10分(日本時間18時10分)から今シーズン最初のフリー走行が行われ、決勝レース1、レース2は土日の12時30分から13時30分(日本時間20時30分から21時30分)に実施される。