カルロス・サインツは、今もフェラーリの2022年型マシン『F1-75』を懸命に理解しようとしており、「敏感な」マシンを走行させるうえでパフォーマンスを改善するには「常識にとらわれないで考える」必要があることを認めている。
今シーズンこれまでのところ、サインツは常にチームメイトのシャルル・ルクレールに差をつけられており、パフォーマンスをさらに発揮しようとする彼の努力は、しばしばミスやコースアウトへとつながっている。
第6戦スペインGPではサインツは予選で3番手となり、ポールポジションのルクレールからは0.416秒遅れだった。レースのスタート時にはジョージ・ラッセル(メルセデス)とセルジオ・ペレス(レッドブル)に抜かれ、7周目にはコースアウトしてしまった。
幸いサインツはグラベルトラップから自力で抜け出すことができ、4位でチェッカーフラッグを受けたが、フェラーリの新世代マシンはサインツにとって依然厳しい課題のままだ。サインツは週末の間中マシンが「コーナーに進入する時に極めて不安定」だったと語った。
「このマシンは僕のF1キャリアのなかでも完全に新しい課題を与えてくる。常識にとらわれずに考えてドライブしなければならない。そうするとミスが起きるが、必要なことを学ぶことになる。僕は集中してマシンに取り組み、できるだけ早く状況を変えようとしている」とサインツは説明した。
「昨年に比べて僕がまだマシンを乗りこなしていないことはカメラが捉えているし、あちこちで見られていると思う。僕は自然にドライビングできていない。マシンは僕の好みより少々敏感すぎるところがあるが、こういうこともあるものだ」
「自分自身を順応させるか、もしくはマシンをもう少し好みに合うようにするかだ」
「とにかく、そのふたつのことには時間がかかり、知識と経験が必要とされる。ミスと試行錯誤も必要だ。それが僕が今経験しているプロセスで、できるだけ早く修正しようとしていることだ」
ルクレールがF1-75で結果を出していることから、サインツは言い訳の余地はないと認めている。問題を解決し、フェラーリのサラブレッドともいうべきマシンを乗りこなすことを学ばなければならないという。
「同時に僕の左側には、シャルルのようにこのマシンで優れた仕事をしているドライバーがいる」
「彼はとても高いレベルでドライビングをしている。素晴らしいやり方で走行して、素晴らしいラップタイムをまとめ上げている。彼を称賛し、ある意味では真似ることしかできない。そしてもっと速くなるためには、他の面でもう少し自分の好みに寄せるんだ」
「このような状況になることはあるし、ドライバーとしてあるプロセスを経て、自分自身に挑戦する必要がある」