2024年からのF1参戦を目指すアンドレッティ・オートスポーツについて、F1関係者が彼らの参入に慎重な見方を示すなか、アルピーヌのフェルナンド・アロンソとローラン・ロッシCEOはこれを歓迎する姿勢を見せている。
NTTインディカー・シリーズやIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、ABB FIAフォーミュラE世界選手権などで輝かしい実績を持つアンドレッティ・オートスポーツは、2024年にF1に参戦することを計画しており、FIAに承認を求めている。FIAがこれを認めるかは依然として不透明だが、アルピーヌF1のアロンソは彼らの参入を歓迎している。
『Motorsport Week』によると、アロンソはアンドレッティ一家を「レジェンド」と表現。「もし彼らをF1に迎えることができれば、双方にとって最高のニュースになると思う」とコメントした。
さらにアロンソは、かつてマクラーレンとジョイントするかたちでアンドレッティからインディ500に参戦した経験を踏まえ、「彼らはF1で競争力を発揮するための将来性、リソース、才能を持っていると思う」と、アンドレッティのF1での活躍に太鼓判を押している。
アンドレッティのF1参戦に歓迎ムードのアロンソだが、パドック全体でその空気が共有されているとはいいがたい。ドイツの『Auto Motor und Sport』が報じたところによると、メルセデスF1のトト・ウォルフ代表やレッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表などの関係者からは、チーム増加による分配金の減少を不安視する声が聞かれるという。
そんななか、アロンソと同様にアンドレッティのF1参戦を歓迎するコメントを残しているのが、彼のボスであるアルピーヌのロッシCEOだ。
現在、アンドレッティはルノー製パワーユニットの使用を見込んでアルピーヌと接触していると報じられている。この交渉が実現すれば、待望のカスタマーチームを持つことになるルノーにもメリットが生じる。
アンドレッティのF1参戦を後押ししたいという思惑もあってか、ロッシはアメリカ名門チームの参戦が同地でのF1人気をさらに上昇させ、分配金の減少を補う以上のメリットをもたらすと主張した。
「アンドレッティがF1に参戦すれば、アメリカでのF1に対する関心はさらに高まるだろう。それは、この地域からの収益が増えるということであり、最終的には私たち全員の利益となる」
「私たちは、このプロジェクトを前向きにとらえている」