マクラーレンF1チームのマネージングディレクターを務めるアンドレアス・ザイドルは、ドライバーの宝飾品着用を取り締まるというFIAの最近の決定は、ドライバーとメディアによって論争が「誇張された」と述べている。
先月のオーストラリアGPの前に、F1のレースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒはドライバーたちに対し、一見忘れ去られたかのようなFIA国際スポーツ法典のレギュレーションを思い出させた。それは安全上の理由により、ドライバーがレース中にコースで宝飾品を着用することを禁じる規則のことだった。
マイアミでFIAはF1チームに車検の修正版フォーマットを送り、レースの週末には、着用が禁止された宝飾品と下着のチェックが今後の車検プロセスに組み入れられることを知らせた。
ルイス・ハミルトン(メルセデス)を含む一部のドライバーたちはFIAの決定を批判した。2007年からF1でレースを始めて以来、宝飾品を着用してきたハミルトンは、FIAは「もっと重大な事を考える」べきだと提案した。7度の世界チャンピオンであるハミルトンは、完全に規則に遵守するために、モナコGPまで猶予を与えられた。
ザイドルはこの議論がドライバーとメディアの両方によって「少々誇張されすぎた」と考えている。
「結局のところ、このルールはずっと以前からあるものだ」とザイドルは語った。
「他のカテゴリーでは議論にもならないことだ。宝飾品を外したくなくて、耐火性のある下着を着けたくないのなら、レースをしなければいいだけの話だ。非常に単純明快なことだ」
「FIA側は、たとえば宝飾品を外せなくなるようなあらゆる状況についての対話をふたたび提案した。それこそまさに我々が求めていることだし、解決策を見出すためのオープンな対話が可能であることはいいことだと思う」
ヴィティヒが共同レースディレクターのエドゥアルド・フレイタスとともに、これまでのところF1における物事にどれだけうまく対処しているかについて、ザイドルは新たな体制は「非常にいいスタート」だと述べている。
「過去と比べることはしたくない。なぜならそれは我々の観点だからだ。我々は以前のFIAの体制における交流や仕事上の関係についても満足していた」
「私の考えでは、ニールスとエドゥアルドの新体制は、F1がこの新時代に入るにあたって非常にいいスタートになったと思う」
「ニールスはルールを徹底させるという点では、非常に率直だ。また彼は徹底されることへの期待についても非常に率直で、私は個人的に好ましく思っている」
「同時に彼は常に対話の用意があり、もし再考が必要だと思われることがあれば、建設的な意見にも耳を傾ける」
「このような観点から、序盤のレースがどうだったかを考えれば、我々は非常にいい状態にあると考えている」