アルファタウリのチーム代表フランツ・トストは、角田裕毅にとって、F1での2年目の今年は非常に良いシーズンになると考えている。角田はトレーニングにも真剣に取り組み、大きく進歩しているという。
トレーニングは好きではないという角田は、F1デビュー前、体力面について甘く見ていた部分があったと自身で認めている。F1デビューイヤーの2021年に体力不足を実感、そのため、今シーズンに備えてトレーニングを増やしたと、角田は開幕前に述べていた。
しかしトストは、角田が言うほどフィジカル面に問題があったわけではないと語っている。
「まず第一に、裕毅は彼が思っているほどフィジカルコンディションは悪くなかった」とトストはF1オーストラリアGPの週末に語った。
「どのドライバーも自分の体力は足りないと思っている。そうなれば当然、フィジカルトレーニングを増やさなければならない。そして、F1ドライバーにとってのフィジカルトレーニングは難しい。最高のトレーニングは、マシンを運転することだからだ」
「裕毅は(2021年には)行うべきトレーニングセッションをいくつか過小評価していたかもしれない。だが、それを行うようになり、大幅に向上した」
「彼は真剣に取り組み、1日2回のトレーニングを行い、エンジニアたちと共に技術的な面においてもたくさんのことを学んだ。そして裕毅は大きく成長した」
トストは、オーストラリアGPで角田は優れたパフォーマンスを見せたとして、今後の成長にも大きな期待を示した。
「初めてここに来たにもかかわらず、とてもいいパフォーマンスを見せた。非常に良い方向に進んでいると思う」
「スケジュールどおりであり、今年はとても良いシーズンになると思う。我々が速さと信頼性のあるマシンを用意すれば、特にシーズン後半は良くなるだろう」
今シーズン、アルファタウリのマシンにはしばしば信頼性のトラブルが発生している。角田は開幕戦バーレーンでは8位で4ポイントを獲得したものの、第2戦サウジアラビアではトラブルのために予選でも決勝でも戦うことができなかった。オーストラリアでは、AT03に十分な速さがなく、予選13番手、決勝15位と苦しんだ。
テクニカルディレクターのジョディ・エギントンは、チームは解決すべき課題をいくつか抱えていると認めている。
「裕毅はどちらのタイヤコンパウンドでも苦しんだ」とエギントンはオーストラリアGP決勝後に語った。
「その要因について理解する必要がある。金曜と土曜のセッションでは彼はマシンにそれなりに満足していたのだ。我々は次戦に向けてたくさんの仕事に取り組まなければならない。同時にそのチャレンジを楽しみにしている」