F1第7戦モナコGP、初日のフリー走行が終わった。結果はフェラーリが1-2体制を築き、レッドブルはセルジオ・ペレスが3番手、マックス・フェルスタッペンは4番手と、ふたりそろってフェラーリの後塵を拝する結果となった。
その理由をフェルスタッペンは、次のように説明した。
「今日はまだ金曜日だから、セッティングをいろいろ試してみた。そうしたら、フリー走行2回目より1回目のほうが感触がよかった」
最近は、アゼルバイジャンGPの舞台であるバクー・シティ・サーキットや、シンガポールGPが開催されるマリーナベイ・ストリート・サーキットなど、市街地コースが増えているが、そのなかでもモンテカルロ市街地サーキットは特殊で、ほかのサーキットでは決して施さないような特別なセットアップを行う。そのため、セットアップの煮詰め方がいつもと異なる場合が少なくない。
「微調整して、もう少しいいバランスを見つけられれば、コーナーをもう少し攻められるようになるから、ラップタイムも向上するはず。明日の予選が待ち遠しいよ」とフェルスタッペンが語っているように、初日の4番手はまだ実力を出していないと考えるのが妥当だろう。
またベストタイムを出したときの状況もレッドブルとフェラーリでは違った。フェラーリはトップタイムのシャルル・ルクレールが7周走行したなかで記録したタイムで、カルロス・サインツは5周走行でのタイム。
これに対して、レッドブルはペレスが11周走行でのタイムで、フェルスタッペンは10周走行して記録したもの。燃料搭載量、タイヤの状況を考えると必ずしもレッドブルのペースがフェラーリに劣っているとは言い切れない。
じつは昨年のモナコGPもフェルスタッペンは4番手で、フェラーリ勢は1-2体制で発進。昨年の予選ではルクレールがポールポジションを獲得したが、それはQ3の1セットのタイヤでのアタックで暫定ポールポジションとなったルクレールが、最後のアタックでクラッシュして赤旗が出て、後続のマシンがアタックを完了できなかったことも大きく影響していた。そのときもトップとフェルスタッペンのタイム差はコンマ4秒と今回とほぼ同様だった。
金曜日から土曜日にかけて、セットアップを変更したレッドブルがフェラーリ勢に肉薄しても不思議はない。