4月22日現地時間17時、F1第4戦エミリア・ロマーニャGPの予選が行われた。
朝からの雨は上がり、FIA F3の予選セッションによってラインドライ状態でのセッション開始となった。しかし気温は12度、路面温度は15度と極めて低く、降水確率も40%残る状況。
セッション開始直後から各車がコースインして路面状況を睨みつつ連続アタックを続けて行く。大半がインターミディエイトタイヤを履いてコースインするなか、アルファロメオ勢、アストンマーティン勢はソフトタイヤを履いてコースイン。さらにアルピーヌ勢もソフトタイヤでコースインし、各車が続々とピットインしてソフトへと交換していく。レッドブル勢は中古のインターミディエイトを履くが、最後にコースインしたフェラーリ勢もソフトを選ぶ。
しかし17時5分の時点でアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)が右リヤブレーキから出火し、コース上にデブリをまき散らしたためセッションは残り12分6秒の時点で赤旗中断。アルボンはノータイムのままここで予選を終えることとなった。
セッションは17時17分に再開。フェラーリ勢は1回目のランで履いたソフト、それ以外の大半は新品のソフトを投入してアタックに向かう。DRSは使用不可となっている。
ここでカルロス・サインツ(フェラーリ)が1分20秒319のトップタイムを記録し、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)も0.030秒差で2番手につける。しかし各車とも続々とタイムアップしていきシャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分19秒796でトップに立った。
そのなかでルイス・ハミルトン(メルセデス)は15番手で辛くもQ1突破。一時は7番手につけていた角田裕毅(アルファタウリ)は、最後にタイムアップできず僅かに0.004秒届かず16番手でQ1敗退となった。ピエール・ガスリー(アルファタウリ)も17番手、18番手ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、19番手はギヤボックスに問題を抱えたエステバン・オコン(アルピーヌ)、20番手アルボンというQ1敗退組となった。
Q2は17時37分に開始。ターン2〜4方面から雨が近付いており、降り始めるまで1〜2周しか計測できないという状況下でのセッション開始となった。
各車とも新品のソフトタイヤで早々にコースインしてハイペースでタイヤのウォームアップを行ってアタックへ。ここではフェルスタッペンが1分18秒793でトップに立った。しかしその直後、2番手タイムを記録していたサインツが計測2周目のターン18のターンインでリヤがスナップし、スピンして後ろ向きにグラベルへ飛び出してアウト側バリアにクラッシュ。これでセッションは10分42秒を残して赤旗中断となった。
セッションは17時50分に再開となったが、この間に雨が降りだしたためタイムアップは難しく各車ともピットで待機。結局タイム更新はなくセッションはそのまま終了となり、11番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、12番手ミック・シューマッハー(ハース)、13番手ハミルトン、14番手周冠宇(アルファロメオ)、15番手ランス・ストロール(アストンマーティン)がQ2敗退となった。
残り2分を切ったところでQ3進出が確実なルクレール、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)はインターミディエイトを履いてコースインし、Q3に向けて路面とマシンの習熟走行を行った。ランド・ノリス(マクラーレン)、セルジオ・ペレス(レッドブル)もこれに加わったが、フェルスタッペンはピットに留まった。
Q3は18時9分に開始。各車ともセッション開始前からピット出口に並んでセッション開始を待ってコースへ。路面は再びウエットとなり、各車とも新品のインターミディエイトタイヤを選択した。
しかし直後にケビン・マグヌッセン(ハース)がターン12でスピンしてコースオフを喫し、なんとかクラッシュは免れたもののウォールの前で行き場をなくし、セッションは残り8分51秒で赤旗中断となった。マグヌッセンは自力で脱出してピットへと戻って事なきを得た。
セッションは4分間の中断を挟んで18時18分に再開。開始1分半前からアロンソを先頭に各車がピット出口に並んでコースインしていく。ノリスとボッタスは中古、それ以外は新品のインターミディエイトを履いてアタックへ向かう。
まずルクレールが1分17秒778でトップに立つが、計測2周目にフェルスタッペンが1分27秒999でこれを塗り替えてトップに立つ。ターン16ではボッタスがマシンを止めて黄旗が出ていたが、フェルスタッペンは大きくリフトオフして黄旗に対処。この直後に赤旗が提示されてセッションは残り2分58秒で中断となる。この間にターン2〜3付近では再び雨脚が強まってきた。
セッションは18時38分に再開となり、再開2分半前からフェルスタッペンを先頭にルクレール、ペレス、アロンソ、ダニエル・リカルド(マクラーレン)がピット出口に並んでコースへ。フェルスタッペン、ルクレール、アロンソだけが新品のインターミディエイトタイヤを履く。
各車がアタックに入ったところでノリスがターン12でコースオフし、バリアにクラッシュ。これでセッションは赤旗終了となり、フェルスタッペンの今季初ポールポジション獲得が決まった。2番手ルクレール、3番手ノリス、4番手マグヌッセン、5番手アロンソ、6番手リカルド、7番手ペレス、8番手ボッタス、9番手ベッテル、10番手サインツという予選結果となった。