アストンマーティンF1のチーム代表を務めるマイク・クラックは、散々だったF1第3戦オーストラリアGPの週末によってAMR22の開発が遅れる可能性があると述べている。
アストンマーティンは、満身創痍でメルボルンを後にした。アルバートパーク・サーキットでふたりのドライバーが喫した複数回のクラッシュのせいで、クレートは破損したパーツで一杯になった。
金曜日、フリー走行3回目のクラッシュに先んじてセバスチャン・ベッテルにエンジントラブルが発生したところから、チームのインシデント満載の週末が始まった。チームメイトのランス・ストロールは、FP3でベッテルをまねるかのようにクラッシュし、その後予選ではニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)に接触した。ベッテルはその後決勝レースでも再度クラッシュをして、トラブルだらけの復帰戦を締めくくった。アストンマーティンは痛手を負い、スペアパーツの不足に見舞われた。
アストンマーティンのAMR22はペースを発揮するのに程遠い状態のうえ、ドライバーたちがチームの重要なトラックでの走行時間を減らしてしまい、事態をさらに悪化させている。
「マシンに多くのダメージを負ったので、非常に難しい週末になった」とクラックは語った。
「それは金曜日からすでに始まっていた。パワーユニットに小さな問題があったので、変更の必要があった」
「そのためあまり時間を取ることができなかった。そしてもちろんコース上のインシデントがあり、全員が多くの作業を行わなければならないことは一目瞭然だった」
クラックは、アストンマーティンはオーストラリアでパフォーマンスを向上できると期待していたが、その期待の根拠は不明確だったと語った。
「ここに来た時、我々はこれまでよりも多少良い結果が出るだろうと考えていたと思う」
「だが、言うまでもなく我々はそれを示すことはできなかった。なぜなら結局のところ、対処できない混乱があったからだ」
「そのため、レースの終盤にはまだポイント獲得が期待できるポジションにいたが、結局そうはならなかった。全体的にかなり残念な週末になったと言わなければならない」
「スペアパーツが不足し始めているので、これから我々は手持ちのすべてのパーツをかき集める必要がある。それに対処する必要があるということだ」
チームのリソースは短期的ながらも交換パーツの製造に充てられたことから、メジャーアップデートの導入スケジュールに混乱が出ているのではないかと尋ねられたクラックは、次のように答えた。
「あなた方はインシデントの回数と、損傷したウイングおよびフロントサスペンションの数を数えたことでしょう。だからイモラへ向かうにあたっていくつの部品が必要になるかすぐに計算できるだろう。実際のところ、その質問は正しい」
「我々には開発に能力を割けるか、それともスペアパーツを作るのに能力を使う必要があるか? こうした話し合いが進行中だ」