伝説の男、ラウンズ&ウインカップ。若手指南役で『バサースト1000』ワイルドカード参戦へ/RSC

 オーストラリア大陸を代表するツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで数々の成功を収め、シリーズが誇る“伝説の男”として知られるクレイグ・ラウンズと、昨季フルタイムからの引退を表明したばかりのジェイミー・ウインカップのふたりが、RSC最大の1戦である2022年『バサースト1000』へのワイルドカード参戦を表明。経験豊富、百戦錬磨のドライバーはそれぞれ“指南役”として、若手有望株とのタッグで出場することを決めている。

モンスター・フォードvsレッドブル・ホールデン直接対決は、2勝のウォーターズに軍配/RSC第5戦

 5月21~22日に開催された2022年RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ第5戦、恒例の『ウィントン・スーパースプリント』は、予選から火花を散らしたキャメロン・ウォーターズ(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)と、レッドブル・アンポル・レーシングの王者“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(トリプルエイト・レースエンジニアリング/ホールデン・コモドアZB)が直接対決を演じ、3ヒート中2勝を飾った6号車モンスターエナジー・マスタングに軍配の上がる結果となった。

 シリーズのアイコン的トラックにも位置付けられるビクトリア州はウィントン・モーターレースウェイに集結した一行は、プラクティスからタイヤ摩耗の早さに悩まされながらも、上位勢がコースレコード更新のペースを披露。土曜レース1に向けた予選では、今季も選手権首位を堅持するSVGが1分18秒264を記録し、意外なことに自身初のウィントン最前列を手にすると同時に、週末の対抗馬となりそうな宿敵ウォーターズを0.042秒差で退けた。

RSCの強豪WAUが“Gen3”よりフォード陣営に電撃スイッチ。エースも「最高の決定」と歓迎

 オーストラリアのみならず、世界でも人気を集める同大陸最大のツーリングカー選手権、RSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップに参戦する強豪ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)は、2023年導入予定の新車両規定“Gen3”に合わせて、ホールデンからフォードへの衝撃的なスイッチを発表。1990年から2016年まで、30余年にわたってGM(ゼネラルモーターズ)の筆頭ファクトリーチームとして活動し、6度のドライバーズタイトルと186勝を記録してきたWAUが、来季よりフォード・パフォーマンスのワークス指定チームに生まれ変わることとなった。

 同国の自動車市場におけるホールデン・ブランドの消滅に合わせ、来季導入の新車両規定のもと『シボレー・カマロZL1スーパーカー』にスイッチする計画のGM陣営だが、その節目を前にシリーズのファンにとっても“精神的主軸”と言える存在が、電撃的なブランド変更に踏み切る決断を下した。

今季限りで去り行くホールデンが、ナイトレースで通算600勝のメモリアルウインを達成/RSC第4戦

 オーストラリア西部、パース近郊に位置するワネルー・レースウェイで争われたRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ第4戦『バニングス・トレード・パース・スーパーナイト』は、昨季2度目の戴冠を果たしたレッドブル・アンポル・レーシングのディフェンディングチャンピオン“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(トリプルエイト・レースエンジニアリング/ホールデン・コモドアZB)がオープニングヒートを制覇。

 これによりホールデンはATCC(オーストラリアン・ツーリングカー選手権)時代を含むシリーズ通算600勝のメモリアルウインを達成し、2022年限りでその幕を閉じるとともに、来季は新車両規定のもと『シボレー・カマロZL1スーパーカー』にその座を引き継ぐブランドにとって記念すべき1戦となった。