予選順位:15位
決勝順位:12位
Team Ranking:9位
Driver Ranking:8位
2022.05.29 – SUPER GT 第3戦 鈴鹿サーキット・決勝
SUBARU BRZ GT300、12位でフィニッシュ
2022年スーパーGTシリーズ第3戦『たかのこのホテル SUZUKA GT 300km RACE』の決勝レースが5月29日(日)三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで行われました。天気は二日間とも夏を思わせる好天に恵まれ、路面温度も高く新タイヤを使うか展開次第での選択になりました。
決勝のスタートは井口卓人が担当し、予選で使ったソフトタイプのタイヤで走ります。スタート直後の2、3コーナーで9号車をパスし、ポジションをひとつアップしてオープニングラップを終えます。
しかし、今季のBRZ GT300のBoP(性能調整)では過給圧が下げられているため、コーナーの立ち上がり加速で引き離されてしまいます。それでも連続するコーナーでは持ち味の速さを見せ、再び接近することはできますが、追い抜くまでには至らずポジションキープの展開になりました。
チームは路面温度が高いこともあり、井口をミニマム周回でピットインさせタイヤを4本交換し、ドライバーも山内英輝に交代しました。コース復帰のポジションは19位でピットインを済ませたなかでは8番手ですが、上位陣も続々と早めのピットインを選択したため順位は目まぐるしく変わります。
また他のマシンによるクラッシュも相次ぎ、FCY(フルコースイエロー)やSC(セーフティカー)も数回入る荒れたレース展開になりました。山内は安定した走行を続けますが井口と同様、先行車に追いつくものの追い抜くまでには持ち込めない展開で苦労します。結局、ポジションを3つ上げた12位でチェッカーを受け、狙っていたポイント獲得とはなりませんでした。
山内英輝
「今季のマシンは空力が良くなって、その性能で戦っている印象なので集団に入るとそのメリットが消されてしまい、苦しい展開でした。またBoPでパワーを落とされているのも効いていて、S字とかでノーズを入れることができればクロスラインで抜けたりできるのですが、そこまでに持っていけないのも厳しかったです。僕は新開発のタイヤで走ったのですが、リヤの接地感が薄くてマシンとのマッチングはいまひとつの印象でした。それでも、耐摩耗性は従来より良くなっていると思います」
井口卓人
「予選のときはすごく良かったのですが、決勝では熱ダレなのか、グリップダウンが早くて厳しかったです。また集団にいるとダウンフォースもなくなって、ブレーキ勝負に持ち込めなかったのが辛かったですね」
小澤総監督
「BRZ GT300の良さであるコーナリングスピードはあるのですが、集団に入るとダウンフォースが無くなってしまいます。そのロスを補うだけの速さはないので、追いつけるけど抜けないという展開でした。ですから我々の競い方というのは、予選で前にいて集団に飲み込まれないレースができれば、速さを魅せることができるということだと思います。次戦の富士までには2カ月ほどあるのでもうワンランクレベルを引き上げられるように調整したいと思います」
次戦は8月6日(土)、7日(日)に静岡県小山町の富士スピードウェイで第4戦が開催されます。SUBARU BRZ GT300にとって苦手意識は払拭され、十分に競えるレベルに成長しているチームの活躍に期待が膨らみます。