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 5月28日、ムジェロ・サーキットで開催される2022年MotoGP第8戦イタリアGPでバレンティーノ・ロッシが使用したゼッケン『46』が最高峰クラスで永久欠番になるセレモニーが行われた。

 イタリア人ライダーのロッシは、1996年にロードレース世界選手権のデビューし、2021年まで26シーズンを過ごした。現役時代は125ccと250ccで1度ずつ、500ccで1度、MotoGPで6度と計9度のチャンピオンに輝き、通算432レースに参戦して115度の優勝と235度の表彰台を獲得した。

バレンティーノ・ロッシに贈られた『46』の記念トロフィー
バレンティーノ・ロッシに贈られた『46』の記念トロフィー

 引退レースとなった2021年のMotoGP最終戦となる第18戦バレンシアGPの後には、チャンピオンシップの年間表彰式でMotoGPレジェンドになることが発表され、殿堂入りを果たした。

 そんなロッシがキャリアを通じて使用したゼッケン『46』が最高峰クラスで永久欠番となることが5月14日に発表された。そして、そのセレモニーが5月28日、第8戦イタリアGPの予選前にメインストレートで行われた。

『46』リタイヤメントセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
『46』リタイヤメントセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP

 2002年から2008年まで最高峰クラスで7連勝を達成したムジェロ・サーキットのメインストレートに、ホルヘ・ビエガス氏(FIM国際モーターサイクリズム連盟会長)、カルメロ・エスペレータ氏(ドルナスポーツ最高経営責任者)とともにロッシは現れ、『46』のゼッケンの形をした記念トロフィーが贈られた。

 ロッシは、今年からファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパに参戦しているため、四輪レースとはなるが、ゼッケン『46』はまだ見ることができる。ロードレース世界選手権の永久欠番は、MotoGPクラスではロッシで6人目。全クラスを通じて9人目となる。

『46』リタイヤメントセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
『46』リタイヤメントセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP

 ロッシは「いろいろな感情が入り混じって、一方では、終わったこと、やめたこと、そして46がMotoGPからなくんなることをとても悲しく思っている。一方で、長い物語であり、素晴らしい瞬間に満ちた忘れられないキャリアだったので、とても誇らしい気持ちにもなっている」とコメントした。

「ここムジェロはいつも特別な場所で、イタリアGP、ホームでもあり、僕らのホームGPでもある。また、初年度から46番でいつもレースをしてきたことも良かった。46という数字は、僕の父、グラツィアーノが250ccで2位になったときの番号なので、僕にとってとても意味のある数字なんだ。単なる数字ではなく、その証しでもあるからとても嬉しい」

「イタリアはMotoGPでは常にトップで、特に今は、アプリリアとドゥカティがとても強いし、イタリア人ライダーもたくさんいて、バスティアニーニは何度も優勝している。アカデミー出身のライダーもたくさんいて、ペッコ(バニャイア)も強いし、ルカ(マリーニ)やベズ(ベゼッチ)も速い。モルビデリもいるし、イタリアの若いライダーはとても強いので、僕は将来に向けて静かにしていられると思う」

「26年間、世界中のチャンピオンシップを追いかけてきたのが僕の人生だったから、寂しいのは確かだけど、それはいいことだ。とても長かったし、ストレスも多かったので、とても嬉しいし、今は少しリラックスしているから、いい時期だったと思う」

『46』リタイヤメントセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP
『46』リタイヤメントセレモニー/2022MotoGP第8戦イタリアGP

■ロードレース世界選手権 永久欠番
●MotoGPクラス
34 – ケビン・シュワンツ
74 – 加藤大治郎
65 – ロリス・カピロッシ
58 – マルコ・シモンチェリ
69 – ニッキー・ヘイデン
46 – バレンティーノ・ロッシ

●Moto2クラス
48 – 富沢祥也
39 – ルイス・サロム

●Moto3クラス
50 – ジェイソン・デュパスキエ