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 今季初のスプリントフォーマットとなった第4戦エミリア・ロマーニャGPの舞台はイタリア、アウトドローモ・エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ。絶好調の跳ね馬の活躍を見るために駆け付けた大勢のティフォシの目の前で、レッドブルF1マックス・フェルスタッペンがグランドスラムを達成してみせた。少しずつシーズンの勢力図が見え始めたイモラの週末をドライバーや関係者のSNSで振り返る。
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マシンに信頼性の問題さえなければ必ずトップでチェッカーを受けるフェルスタッペン。土曜のスプリントも制し、ポールポジションからスタートした決勝では、全周回に渡り一度もトップの座を譲らずファステストラップもマークした。前戦でグランドスラムを達成したフェラーリF1シャルル・ルクレールに対し、負けじとグランドスラム返しで応戦。この週末で持ち帰れる最大ポイントをもぎ取ってみせた。

セルジオ・ペレスも続き、レッドブルF1は今季初の1-2フィニッシュを達成。フェラーリ勢の自滅もあったが、シーズン序盤からタイトル争いで独走しかけたルクレールに対して大幅に差を縮める一戦となった。

土曜のスプリントを制し、決勝でも1-2フィニッシュのレッドブルF1は獲得したトロフィーとシャンパンで豪華なフルハウスを完成。

ルクレールは、必勝を期して臨んだフェラーリのお膝元イモラでレッドブル勢の後塵を拝し、さらには痛恨のミスで3位表彰台をも失ってしまった。大きな失望を味わったこの週末を糧に、さらなる強さを身に着けることができるだろうか?

■大満足の角田裕毅「チームのホームで良いパフォーマンスができた!」

表彰式の前にレースを終えたばかりのトップ3が映像を見ながらルクレールのミスを検証する興味深いシーン。

「やっちまった、みんなゴメンな」とミスを詫びる6位フィニッシュ後のルクレール。「アーー」という深いため息が落胆を物語っている。

昨年、ここでのクラッシュから苦戦が続いたアルファタウリF1角田裕毅だったが、1年の経験を積んでまったく別人のような力強いレースを披露。落ち着いたタイヤマネジメントと切れ味のあるオーバーテイクは、日本人のみならず世界中の多くのファンを魅了した。

新型コロナウイルス陽性で開幕2レースを欠場したアストンマーティンF1セバスチャン・ベッテルは、8位フィニッシュでようやく今季初ポイントを獲得。デビューイヤーの2007年から16シーズン連続ポイントゲットは、ルイス・ハミルトンと並び、現役選手で最長となった。

そして、いつものようにパルクフェルメで他車のリヤ周りを観察しまくるベッテル。その姿は停車中の各車のオンボードカメラにしっかりと捕らえられていた。

どん底に沈んだ開幕戦がウソのようにマクラーレンF1ランド・ノリスが復調。サーキットの特性により各チームの序列に浮き沈みはあるようだが、昨年表彰台に立った得意なイモラで今年もノリスの笑顔が輝いた。

■アルファロメオで伸び伸びしているボッタス

もし世界情勢がこんなことになっていなければ、おそらくF1ドライバーとして戦うことはもう2度となかったはずのハースF1ケビン・マグヌッセン。開幕戦ほどセンセーショナルではないものの、スプリントと日曜の決勝の両方でしっかりとポイントを獲得、今季ここまでチームの全ポイントをひとりで積み重ねている。

カルロス・サインツはせっかく戦闘力の高いマシンを手に入れた途端、シーズン序盤でつまずき大苦戦。大きく開いたチームメイトとの差を一気に縮めようと焦って無理をすることで、さらにミスやアクシデントが多発。傍目でもわかるほどの悪循環にはまってしまった。

古巣メルセデスF1と元チームメイトのルイス・ハミルトンが苦しいシーズンを送っているのを横目に、移籍先のアルファロメオF1で伸び伸びと結果を出すバルテリ・ボッタス。過去2シーズンで合計21ポイントしか獲得できなかったチームが、今年は4戦終わってすでに25ポイントを計上。チームスタッフの士気も上がる。

予選では口論する場面が国際映像で流れてしまったメルセデスF1のハミルトンとトト・ウォルフ代表。レース後にはマシンの戦闘力のなさを「申し訳ない」と謝罪したウォルフ代表だが、苦戦の原因の究明はまだできていない。

表彰台には一歩届かなかったが、ボッタスの追撃からなんとか逃げ切り4位入賞のメルセデスF1ジョージ・ラッセル。ハミルトンですら手を焼きポイント圏外に沈んでしまうマシンで現在ランキング4位につけているのは立派。