アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、「あと2年か3年」はF1でレースをすることを望んでおり、彼の引退についての話は、若い才能の持ち主たちの昇格を正当化するために、「年齢を持ち出しているにすぎない」と主張している。
40歳のアロンソがもはや若手でないことは明らかだが、彼はグリッドで最も優れた才能の持ち主のひとりとして広く認められており、レースでは変わることのない闘争心を見せている。
2019〜2020年の2年間F1を離れていたアロンソは、その間にWEC世界耐久選手権、インディ500、ダカールラリーでスキルを発揮したが、それらの経験から、グランプリレースが自身の優先分野であることに変わりはないことに気づいた。
アルピーヌでの2年目のシーズンスタートでは優れたパフォーマンスを見せたアロンソだが、その証明となるポイントはほとんど獲れていない。F1の長老の将来に疑問を呈することは、理にかなっているだろう。
しかし2度の世界チャンピオンであるアロンソは、年齢についての議論をすぐに退け、それは若い才能の持ち主たちを昇格させる口実にすぎないと主張した。
「僕が25歳だったら、当然このような話題は出てこない」とアロンソは、オーストラリアGPの週末前にメルボルンで語った。
「年齢の話をして、人々は若いドライバーたちのために道を見つけようとしている。でも重要なのはパフォーマンスだと思う」
「昨年の僕はよくやったと思う。エステバン(・オコン)の少し前でフィニッシュしたんだ。今年のバトルがどうなるか見てみよう」
「重要なのは年齢ではなくパフォーマンスだ。今年の初めに言ったとおり、僕は今も競争力があって速いし、F1での時間を楽しんでいると感じる。だから僕はレースをするよ。おそらくあと2、3年はね」
エステバン・オコンとアルピーヌとの契約はあと数年間有効だが、アロンソの契約期間は今シーズン末までだ。アルピーヌは、育成ドライバーのオスカー・ピアストリを高く評価している。アロンソには、才能あるピアストリよりも自身がチームの将来にとって適した人材であることを証明しなければならないプレッシャーがあると、多くの人々が考えている。
しかしながらアロンソは、来シーズンにアルピーヌはピアストリを他のチームに貸し出すことができるだろうと述べている。その可能性があるのはマクラーレンで、今シーズンのリザーブドライバーを務め、メルセデスからフォーミュラEに参戦中のニック・デ・フリースとストフェル・バンドーンと共に役割を担うことになる。
「彼(ピアストリ)は好ましい人物で、もちろん豊かな才能がある」とアロンソは話した。
「これまで彼はすべてのジュニアカテゴリーでチャンピオンになった。そのことが彼の才能を明らかに示している。彼はとてもプロフェッショナルだし、シミュレーターやファクトリーでも熱心に作業をしている」
「彼はまだとても若い。うまくいけばすぐにシートを見つけるだろう」
「(ピアストリが)アルピーヌに来たら素晴らしいだろう。彼が他のチームに行ったとしても、それはそれで素晴らしい」
「これから様子を見ていくことになるし、こうした話し合いをおそらく夏に始めることになる」