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基本的に”イメージ”を意識した内容となっておりますので、基礎知識の無い方への入門向きです。
じっくり学んでいきましょう!

今回は、「電圧源と電流源」についての説明です。

電圧源と電流源の種類

等価電圧源
⇒内部抵抗rと定電圧源Eが直列に繫がった一般的な電圧源。

定電圧源
⇒理想電圧源とも呼ぶ。内部抵抗r=0なので、内部抵抗での電圧降下を一切考慮する必要のない理想的な電圧源。一定の電圧を供給できる。

等価電流源
⇒内部抵抗rと定電圧源Eが並列に繫がった一般的な電流源。この電流源に負荷を接続した時、負荷から見れば内部抵抗r=∞になっている。

定電流源
⇒理想電流源とも呼ぶ。内部抵抗r=∞なので、内部抵抗への分路電流を一切考慮する必要のない理想的な電流源。一定の電流を供給できる。

電圧源

内部抵抗rと起電力Eが直列に繫がったものが、一般的な電圧源です。
この一般的な電圧源を等価電圧源と呼びます。
等価電圧源は、内部抵抗rによる電圧降下がある為、出力電圧が起電力Eより若干低くなります。
逆に言えば、内部抵抗r=0の電圧源があれば、内部抵抗rでの電圧降下がなくなり、常に一定の出力電圧を保てるようになります。
このような理想的な電圧源を定電圧源、または理想電圧源と呼びます。
等価電圧源及び定電圧源の図記号を以下に示します。

図1

定電圧源を一般的な電圧源である等価電圧源と区別して書きたい場合は、この図記号を用います。
ちなみに、定電圧源は内部抵抗r=0なので、内部抵抗rが短絡除去された形状になっています

電流源

内部抵抗rと起電力Eが並列に繫がったものが、一般的な電流源です。
この一般的な電流源を等価電流源と呼びます。
等価電流源は、図2のように表します。

図2

内部抵抗rは大きい値ですが分路電流I0‘は微量であるものの流れるので、出力電流が電流I0より若干低くなります。
逆に言えば、内部抵抗r=∞の電流源があれば、内部抵抗rへの分路電流がなくなり、常に一定の出力電流を保てるようになります。
このような理想的な電流源を定電流源、または理想電流源と呼びます。
等価電流源及び定電流源の図記号を以下に示します。

図3

定電流源を一般的な電流源である等価電流源と区別して書きたい場合は、この図記号を用います。
ちなみに、定電流源は内部抵抗r=∞なので、内部抵抗rが開放除去された形状になっています

また、電流源の図記号は〇の中に”↑”を描いたものも該当します。

以上、電圧源と電流源についての説明でした。


【基礎から学ぶ直流回路】

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◎直列接続の考え方

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◎抵抗と並列に導線を繋いだ場合の電流の流れ
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◎重ね合わせの理
◎テブナンの定理

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◎テブナンの定理とノートンの定理の関係
◎ミルマンの定理
◎ブリッジ回路と平衡条件

◎ホイートストンブリッジ回路とメートルブリッジ回路
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◎電圧源と電流源 ~等価電源と理想電源の違い

◎電圧源と電流源を含む回路の考え方
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