ハースのミック・シューマッハーは、F1第5戦マイアミGPの終盤にはF1で初めてのトップ10フィニッシュを達成するものと見えたが、良き友人であるセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)との不運なクラッシュによって彼の努力は裏切られた。
15番グリッドからレースをスタートしたシューマッハーは、戦いの場の上位半分に入り込もうと戦い、終盤のセーフティカー導入後のリスタート時には、9番手を走行していた。
しかしチェッカーフラッグまで3周のところで、シューマッハーはベッテルに取られたポジションを取り戻そうと、ターン1で彼のイン側に突き進んだ。残念ながら、シューマッハーと彼のメンターであるベッテルにとってすべてが台無しとなった。ベッテルはコーナーに進入するレーシングラインを取る際に、シューマッハーに気づいていなかったのだ。
「当然だが、僕たちが衝突してふたりとも競争から脱落し、ノーポイントに終わったのは残念だ」と4度の世界チャンピオンであるベッテルは語った。
「ミックと自分のことで落胆している。今日はふたりともポイントを獲得する絶好のチャンスを失ってしまった」
「分からないが、僕は彼が来ることを予想していなかった。もう一度見てみる必要がある。彼を見た時は、もう明らかに遅すぎだったので、衝突してしまった。
「僕たちはもっとうまくやるべきだった。もう一度見てみなければならないね」
シューマッハーは、衝突について質問された時はまだベッテルと話をしていなかったが、彼はベッテルがインシデントをどう捉えているのかを聞いて安心したようだ。
「僕は仕掛けようとしたが、もちろんバックミラーで何かを見るのはすごく難しいことだ」とシューマッハーは話した。
「すごく残念だが、最後までいいレースだった」
「あまり奥まで行かないようにして、スペースを空けようとしたが、明らかに狭すぎた。そのことを見直す必要がある」
「でもセブ(ベッテルの愛称)がどう考えているのか知ることは、僕にとっていいことなのは確かだ」
「彼から学べるというのは素晴らしいことだし、彼は友人としてとても大切な人だ。様子を見るよ。間違いないく、僕たちはみなレーサーだからね」
「ここから前進するだけだ」
シューマッハーは初のチャンピオンシップポイントを逃したものの、マイアミでのパフォーマンスに自信を持った。レースのほとんどの時間、チームメイトのケビン・マグヌッセンを上回るペースを発揮していたのだ。
「ペースは出ていたと思うよ」とシューマッハーは語った。「すべて順調に見えたけれど、残念ながら最後の数周は少し混乱があったね」