2022年F1第5戦マイアミGPの予選が行われ、フェラーリのシャルル・ルクレールがポールポジションを獲得した。2番手はカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となっている。アルファタウリの角田裕毅は9番手だった。
今季初開催のマイアミGP。ここまでのフリー走行は3回のセッションすべてで、マシンのクラッシュやコース上での立ち往生で赤旗中断が起きている。ハードロック・スタジアムの敷地内に造営された1周5.412kmのコースはランオフエリアが極端に少なく、わずかなミスが致命傷になり得る。予選も波乱の展開が予想された。
現地時間午後3時から始まった予選Q1は、快晴、気温33度、路面温度52度というかなりの高温コンディション。予選一発に限れば、タイヤを作動温度域に入れるには問題なさそうだ。一方で最終区間はコース幅が狭く、特に出走台数の多いQ1では渋滞が大きな問題になりそうだ。ただしFP3でクラッシュを喫したエステバン・オコン(アルピーヌ)は、モノコックにひびが入るほどのダメージを負い、予選出場は断念。全19台の出走となった。
渋滞と赤旗中断の懸念から、まずはタイムを出そうということか、開始直後から多くのマシンが積極的に出て行った。1セット目のタイヤではフェラーリとレッドブルが首位を奪い合い、最終的にルクレールが6周目のソフトで1分29秒474のトップタイムを出した。2番手フェルスタッペン、3番手サインツ、4番手セルジオ・ペレス(レッドブル)。
終盤までタイムを出せずにいたルイス・ハミルトン(メルセデス)が、2セット目を履いて5番手に滑り込んだ。フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)も同じく2セット目で6番手。ランス・ストロール(アストンマーティン)7番手、8番手角田。ジョージ・ラッセル(メルセデス)は1セットで7周走り続けて、9番手につけた。Q1落ちはケビン・マグヌッセン(ハース)、周冠宇(アルファロメオ)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)だった。
Q2が始まっても、路面温度はまだ50度を超えている。フェルスタッペンが1分29秒202の最速タイムを出し、2番手ペレス以下にコンマ4秒以上の大差を付けた。するとルクレールが2セット目のソフトで、フェルスタッペンを0.072秒しのいで首位に立った。この時点で6番手ピエール・ガスリー(アルファタウリ)から11番手ランド・ノリス(マクラーレン)までの6台が、コンマ16秒のなかにひしめいている。
セッション終盤の2セット目のアタックで、アルファタウリの2台は角田9番手、ガスリー10番手を確定。角田は開幕5戦目で、初のQ3進出を果たした。このセッション最速はルクレール。2番手フェルスタッペン、3番手ノリス、4番手ペレス、5番手サインツ、6番手バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、7番手ハミルトン、8番手ストロールだった。
アロンソはガスリーに0.032秒及ばず、11番手。トップ2チームのドライバー以外では唯一、開幕以来全戦でQ3に進出した記録も、ついに途絶えてしまった。Q2落ちは他に、ラッセル、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、ミック・シューマッハー(ハース)だった。
Q3まで2セットの新品ソフトをキープできたのは、フェラーリ、レッドブルの2強4台のみ。1セット目のアタックは、フェルスタッペンが唯一1分29秒を切る1分28秒991で暫定トップに立った。ルクレールが0.064秒差で2番手。サインツ、ペレス、ボッタスが続く。角田はここでも10番手のチームメイトをしのぎ、8番手につけている。
予想に反して1台のクラッシュもなく、ここまでセッション中断はない。全10台がニュータイヤで出て行った最後のアタック。まずルクレールが1分28秒796。直後にチェッカーを受けたサインツは、コンマ190秒及ばず。3番手フェルスタッペンはセクター1でコースオフ。ペレスも4番手に終わり、フェラーリがフロントロウを独占。ルクレールが今季5戦中3回目のポールポジションを獲得した。ルクレールはここまでポールを獲得したレースでは全勝している。
5番手ボッタス、6番手ハミルトン、7番手ガスリー、8番手ノリス。角田はペースが伸びず9番手、ストロールは10番手だった。それでもアルファタウリのふたりは、ともに今季ベストの予選順位を獲得した。