初開催のF1マイアミGP。ドライバーたちは事前にみっちりシミュレーション走行を重ねてきたはずだが、実際にコース上を走るのが待ちきれない様子だった。
ランス・ストロール(アストンマーティン):タイトで、壁が多く、高速コーナーと低速コーナーの組み合わせで、長いストレートもある。17コーナーからヘアピンにかけては、オーバーテイクのチャンスもある。決勝レースは、きっといいショーになるだろうね
アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ):とてもテクニカルなコースだと思う。昨日のコースウォークでは、縁石がシミュレーションとは違っていた。縁石がまったくない場所もあった。だから、今週末はトラックリミットが大きな話題になると思う。でも、わくわくしているよ
ピエール・ガスリー(アルファタウリ):クールなレイアウトだと思う。とても長いストレートがあるので、オーバーテイクに適している。日曜日は抜きつ抜かれつの展開になるんじゃないかな。第1セクションは高速で、第2セクションはタイトだから、妥協点を見つける必要があるけれど、全体としては素晴らしいコースデザインだと思う
FIAは今年、ドライバーが走行中に宝飾品をつけていることについて、取り締まりを強化している。ピアスやアクセサリーで過剰なほどに飾り立てているルイス・ハミルトン(メルセデス)への個人攻撃という批判もあるなか、当のハミルトンはどう考えているのか。
Q:もし宝飾品をつけていたらレースに出られないと言われたら、どうするつもりですか?
ハミルトン:こんな問題にこだわっているF1は、一歩後退している気がする。F1にデビューして16年になるけど、その間ずっとジュエリーをつけてる。ただしコクピットではイヤリングと、取り外しができない鼻ピアスだけだけどね。こんな論争は、必要ないと思うよ。もっと他に、やることがたくさんあるんだから
Q:外すことができないとしたら、どんな解決法が考えられる?
ハミルトン:わからない。繰り返すけど、少なくともふたつは外せないんだから。そのうちのひとつは、説明できない場所にあるしね。何よりこれらはプラチナなので、磁気を帯びていない。過去に安全性で問題が出たことはないんだ。もし出場禁止になったら、それはしょうがないね。代わりのドライバーはいるわけだし。どっちでもいいよ
本当に出場禁止になっても、アクセサリーを外すつもりはないのか。FIAはとりあえず、ハミルトンに今後2戦の猶予を与えることにした。
一方でセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)は一貫して、ハミルトンを支持する立場だ。
Q:ハミルトンは先ほど、FIAはもっと重要な他の問題に注意を向けるべきだとコメントしました。あなたの見解は?
ベッテル:まったく同感だし、そもそもこれは極めて個人的な問題で、こんなに大きく取り上げるものじゃない。今回は特にルイスが標的にされていると感じる。僕らは下着の話もしたけど、それって本当に議論すべき重要な問題だろうか。
ある意味、安全に対する懸念がある。でも一方で、ある程度は個人の自由だと思う。もちろんクルマが燃えてしまうのは、愉快なことじゃない。でもアクセサリーの問題などは、極めて個人的な話だと思うんだ。個人の自由は尊重されるべきだし、僕らはコクピットの外で何をすべきか決断できる大人だ。いうまでもなく、コクピットのなかでもね。
そしてベッテルは初日FP1の際、レーシングスーツの上からブリーフを重ね履きして、抗議の意思を示したのだった。