フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、F1第3戦オーストラリアGPと第4戦エミリア・ロマーニャGPでのカルロス・サインツの不運はプレッシャーによるものだと述べたが、サインツ自身はその見方に同意していない。
サインツはフェラーリでの2年目を迎え、充実したスタートを切り、開幕戦バーレーンGPと第2戦サウジアラビアGPでは連続して表彰台フィニッシュを飾った。
しかしサインツは、オーストラリアでは記録に汚点をつけてしまった。スタートでポジションを落とし、オープニングラップでスピンを喫して、その場でリタイアしたのだ。
イモラでの予選ではQ2でクラッシュしたが、そこから挽回し、土曜日のスプリントは4番手でフィニッシュした。ところが残念なことにサインツは、エミリア・ロマーニャGPのスタートではダニエル・リカルド(マクラーレン)のミスのあおりを受け、グラベルトラップに飛び出してしまった。

エミリア・ロマーニャGPでのリタイアはサインツの失態ではないが、ビノットは彼が上位を走るマシンを走らせるにあたってのプレッシャーを管理することを、今も学んでいるところだと述べた。
「これはプレッシャーを管理することの問題だと思う」とビノットが語ったと『Racingnews365』は報じた。
「おそらく彼のキャリアで初めて、最高の順位を争えるのに十分な速さを持つマシンを手に入れたのだ」
「単にそのことに慣れる必要があるだけだ。彼は非常に速くなれるだろう。私は彼がどれだけ賢明でプレッシャーを管理する能力があるかを知っているからね」
しかしサインツは、連続したインシデントはプレッシャーによって引き起こされたものではないと否定し、むしろ彼がフェラーリのF1-75を理解するための努力の結果だったと述べた。
「ミスはプレッシャーだったとは思わない」とサインツはイモラでの予選のミスをほのめかして語った。
「すでにQ3に進出するための、すごく速いバンカーラップを終えていたのをわかっていたからね。僕はただ走行して、違うラインやバランスを試していた」
「僕はまだコース上でマシンの速さを発揮しようと、自分の調子を見ようとしていた。それほどプッシュしていたわけではないが、ミスをしてしまった。ああした(ウエットの)コンディションではあることだ」
「でも僕がプレッシャーを感じていたか? 感じていなかった。それはQ2でだ。僕はマシンで色々試していてミスをしたんだ」

サインツはプレッシャーを寄せ付けていないと考えているが、イモラでのレースのオープニングラップで喫した、2戦連続となるリタイアは、受け入れ難いものだったと認めた。
「とてもつらい。隠すつもりはない。僕にとって本当にネガティブな1日だった」
「このスポーツでは、ひどい瞬間が訪れることがある。これは僕にとって間違いなくひどいことだった」
「そうしたことから学び続け、自分自身を強くしようとしている。重要なのは、僕たちが強力に復活したことだ」