もっと詳しく

 前戦スペインGPから2週連続開催となった第7戦、伝統のモナコGPは、直前の降雨によりスタートが大幅にディレイ。ポールポジションからスタートのフェラーリF1シャルル・ルクレールは、念願の地元勝利を今年こそ達成することが期待されたが、チームがタイヤ交換のタイミングを誤り4位に後退。勝利の女神はレッドブルF1セルジオ・ペレスに微笑んだ。モナコ・モンテカルロの週末をドライバーやチーム関係者のSNSで振り返る。

────────────────────

華麗な前方宙返りでプールにダイブしたペレス。表彰台では闘病中の母親のことを思い出し、メキシコ国歌を聴きながら一瞬ウルッときてしまったが、チームスタッフとともにモナコGP制覇の喜びを爆発させた。

モナコでの初勝利にメキシコ国旗が誇らしげなペレス。厳密に言えば現行のルールでは国旗を持ってウイニングランをすることは禁止されているが、さすがにそれを取り締まるような野暮な裁定はないだろう。

時代は変わってもF1ドライバーにとってモナコGP制覇の価値は他のグランプリとは明らかにひと味違う。トロフィーをしみじみと眺める姿から、ペレスの達成感が伝わってくる。

トップを快走していたフェラーリF1ルクレールが順位を落とす原因となった混乱のピットストップ。天候に翻弄されたとはいえ、勝てるレースを落としてしまった代償はあまりにも大きかった。

到底受け入れられないP4。怒りと落胆が入り混じったフィニッシュ後のルクレールの無線。そりゃ、こうなるのも無理ないよね。

■角田裕毅vs周冠宇

トンネル出口で危うく角田のリヤに追突しそうになったアルファロメオF1周冠宇。危機一髪なんとか事故は回避したものの、そのビックリ度合いを表現するために「新しいパンツが必要」と、このルーキーはなかなかのユーモアのセンスを持ち合わせているのか、本当に粗相してしまったのか、真相は謎。

アルピーヌF1フェルナンド・アロンソは雨で混乱のモナコでもきっちりP7でフィニッシュ。背後から迫るメルセデスF1ルイス・ハミルトンとのチャンピオン同士の攻防を楽しんでいるようにも見えた。2006年ドイツ・ワールドカップ決勝での「頭突き事件」でも有名なサッカー元フランス代表の大スター、ジネディーヌ・ジダン氏と記念撮影。

メルセデスF1ジョージ・ラッセルとマクラーレンF1ランド・ノリスの英国人対決はピットストップが明暗を分けた。ラッセルは開幕戦から4位-5位-3位-4位-5位-3位-5位と7戦連続で5位以上の入賞。チームメイトのハミルトンに先着することに対して驚きはなくなってきた。

前週スペインGPよりは少しはマシになったものの、扁桃炎がまだ完治していないマクラーレンF1ノリス。そんななかでの6位フィニッシュは立派だが、ラッセルとの勝負に敗れ予選5番手から1ポジションダウンしたことを悔やんだ。

■ハミルトンみたいな角田裕毅

ハミルトンのようなファッションで通勤のアルファタウリF1角田裕毅。

赤旗中断の原因となるクラッシュを喫したハースF1ミック・シューマッハー。車体後部が分断するほどの強いインパクトでバリヤに激突しドライバーの身体が心配されたが、大きなケガがなかったのは不幸中の幸い。

予選Q1敗退から大きく順位を上げ11位フィニッシュしたアルファタウリF1ピエール・ガスリー。ポイント獲得には一歩及ばなかったが、インターミディエイトに早めのタイヤ交換を行い、抜きにくいモナコの市街地コースで何度かのオーバーテイクを成功させてみせた。

赤い髪がすっかり馴染んできたウイリアムズF1アレクサンダー・アルボン。マイアミGPで今季2度目の入賞を果たした後、苦しい戦いが続いているが、そろそろ浮上のきっかけをつかみたいところだ。

アルファロメオF1は、モナコGPと同日に米国インディアナポリスで開催された第106回インディ500マイルレースで優勝したスウェーデン人ドライバー、マーカス・エリクソンを祝福。エリクソンは、ザウバー時代の2015~18年に4シーズンに渡って同チームに在籍し、19年からインディカーに転身。4度目の挑戦でインディ500を制した。

プロバスケットボールNBAのロサンゼルス・レイカーズに所属する“キング・ジェームズ”ことレブロン・ジェームズ選手との超豪華な2ショットを披露したハミルトン。バスケットボール界のキング(1984年12月30日生まれ)とF1界のキング(1985年1月7日生まれ)は誕生日がたったの8日違い。