F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、現在のF1の経営状況は保護されるべきチームにとって「大きな恩恵」だと述べ、いかなる新規参入も考慮するにあたっては「本当に意味があるもの」でなければならないと主張した。
インディカーチームのオーナーであるマイケル・アンドレッティは、今も近い将来にF1に参入する計画を進めており、事業体“アンドレッティ・グローバル”を設立して、参入プロセスを開始するためのFIAからの承認を求めている。
アンドレッティは先日、彼の試みについてFIA会長のモハメド・ビン・スライエムとマイアミで話し合った。アンドレッティはまた、複数のF1チームに働きかけて支持を求めており、マクラーレンとアルピーヌはアンドレッティ・グローバルの活動を支援している。しかしこれまでのところ、フォーミュラワン・マネジメントはアンドレッティを迎え入れる気配をまったく見せておらず、ドメニカリはF1の分け前にあずかるチームを増やすことは、既存チームにとって魅力的な提案ではないと主張している。
金曜日にモナコで開催された『フィナンシャル・タイムズ』と『Motorsport Network』主催の『ビジネス・オブ・F1フォーラム』で、ドメニカリはF1とチームの現在の経営状況を称賛した。
「経営状況は非常に堅調であり、チームにとってこれは大きな恩恵だ」とドメニカリは語った。
「彼らは我々に投資してきた。それこそが、チームというコミュニティは尊重されなければならないと堅く信じる理由だ」
「現在我々にはリストがあり、さらに多くのチームを抱えるということは問題ではない。他より声高に主張する人もいるが、F1に参入したいという人や投資家はたくさんいる」
「しかし我々はチームを守らなければならない。これはとても健全なシステムのもうひとつの証なのだ」
F1では10チームがグリッドを構成しているが、それは適正なチーム数かと問われたドメニカリは次のように答えた。
「そう考えている。もし誰かが参入したいなら、それは本当に意味のあるものでなければならない」
ドメニカリは「本当に意味があるもの」を定義しなかったが、そのコメントは、既存の2チームとの提携ではあるものの、2026年のF1参入を発表するとみられているポルシェとアウディのことを示唆しているようだ。
リバティ・メディアのCEOを務めるグレッグ・マフェイも金曜日のパネルに名を連ねていたが、予想されているポルシェとアウディの参入については、「フォルクスワーゲングループの社長とCEOが、関心を持っていることを示すような発言をしていると聞いた。我々は彼の言葉だけを信じることにする」と何の見解も示さなかった。