NTTインディカー・シリーズに参戦するアロウ・マクラーレンSPは、アレクサンダー・ロッシと2023年から複数年契約を結んだことを6月2日に発表した。
2012年からケータハムF1のリザーブドライバーと務め、2014年途中からマルシャF1に移籍。2015年にマノー・マルシャから念願のF1デビューを果たし5戦に出場したアレクサンダー・ロッシ。
翌年からアンドレッティ・ハータ・オートスポートからインディカーに参戦すると、第100回インディ500ではルーキーながら制覇。アンドレッティ・オートスポートのエースとしてチームをけん引し2018年にはシリーズランキング2位を記録している。
しかし、2019年のロードアメリカ以来2シーズン勝利から見放され、アンドレッティ・オートスポートはコルトン・ハータが若きエースドライバーとして活躍。アンドレッティで7シーズンを過ごしているロッシは、来シーズンから新たなチームで再起を計ることとなった。そのチームがアロウ・マクラーレンSPだ。
昨年に引き続き2022年もパト・オワードとフェリックス・ローゼンクヴィストを起用しているアロウ・マクラーレンSP。インディカーに注力し始めたマクラーレン・レーシング。
インディ500期間中にはパト・オワードとの2025年までの契約延長を発表。さらに2023年から3台体制での参戦を明言しており、そのドライバーとして経験豊富なロッシを起用することとなった。
「まず、アンドレッティ・オートスポートのみんなに信じられないほどの7年間を過ごせたことを感謝したい。素晴らしいチームと素晴らしいドライブができた。アンドレッティの名前とマイケルのために長い期間レースをすることができて光栄だよ」
「成長を見せるチームと新たな挑戦をする時が来たんだ。アロウ・マクラーレンSPの開発に貢献し、彼らがトップに立つのを手伝うことを期待している。このチームが互いに、そして僕に対して委任していることを理解しているし、それをスタートさせることを楽しみにしているよ」
「モータースポーツにおいて最大の名前のひとつであるマクラーレンでレースをする時が来たんだ」とロッシ。
アロウ・マクラーレンSPの代表を務めるテイラー・キールは「2023年が楽しみだよ。チームに経験をもたらし素晴らしいフィットをしてくれるドライバーを探していたんだ」
「アレックスは、このスポーツで成功するために何が必要かを知っているドライバーであり、我々の才能あるドライバーラインアップを強化してくれる。彼は、私が毎日アロウ・マクラーレンSPで毎日見ている勝利への哲学を共有しており、一緒に多くの成功を収めることができると思うよ」とロッシへの期待を語った。
マクラーレン・レーシングのCEOザク・ブラウンも同じくロッシに期待している。
「アレックスは優勝したいという我々の願望を共有している、実績のあるウイナーであり、インディ500チャンピオンだ」
「車の内外で適切な人材を配置することは不可欠だよ。そうすることで、チームとしてチャンピオンシップとレースでの勝利を常に競うことができる。彼は我々が以前から注目していた人物であり、彼がアロウ・マクラーレンSPの一員として何をするか楽しみだね」とブラウンはコメントしている。
ロッシが離脱したアンドレッティ・オートスポートには、今季AJ・フォイト・レーシングからルーキーシーズンを戦っているカイル・カークウッドを2023年から起用することが発表されている。