6月2日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているヤマハ発動機株式会社は、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)と2023年から2024年まで2年間の契約を更新したと発表した。
現在23歳のクアルタラロは、2015年にMoto3クラスからデビューして、2度のポールポジションと2度の2位表彰台を獲得。2016年も同クラスを戦い、2017年から2018年はMoto2クラスに昇格して優勝も経験した。
2019年からはヤマハのサテライトチームであるペトロナス・ヤマハSRTと契約を結びMotoGPにステップアップ。初年度はルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝き、ファクトリースペックのヤマハYZR-M1を駆った2020年は3勝をマークした。
そして、2021年からヤマハのファクトリーチームのモンスターエナジー・ヤマハMotoGPに昇格。5度のポールポジションと5度の優勝を含む10度の表彰台を獲得してチャンピオンに輝いた。また、今季も第8戦終了時点で1度の優勝と3度の2位表彰台を獲得しており、ランキング1位につけている。
そんなクアルタラロは2023年から2024年までヤマハのファクトリーチームであるヤマハ・ファクトリー・レーシング・MotoGPチームと契約を更新。来季もモンスターエナジー・ヤマハMotoGPで戦うことが決まった。
クアルタラロは「あと2年間、ヤマハに残ることを皆さんに発表できて本当にうれしいよ。これまでヤマハでMotoGPに参戦し、その後ファクトリーチームに移籍することは、何の問題もなかったことだ」とコメントした。
「ヤマハは最初から僕を信頼してくれていたし、それは決して軽視できないものだ。しかしそうは言っても、この新しい契約は大きな決断だった。僕は今、自分のキャリアのなかで最高のところにいるので、この決断にはもう少し時間が必要だった」
「ヤマハのMotoGPプロジェクトを信じているし、ヤマハは本当にやる気があると感じている。そして、この道をともに歩んでいくことが正式に決定したことで、これからは今シーズンに完全に集中することができる」
「いつも助けてくれ、応援してくれる周りの人たち、そして応援してくれるファンの皆さんに『ありがとう!』と言いたいね。本当に応援に感謝しているよ」
ヤマハ・モーターレーシングのマネージングディレクターを務めるリン・ジャービスは「ファビオと、2023年以降もモンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームに在籍することで合意に達したことを非常にうれしく思っている」と語った。
「昨年、ファビオをファクトリーチームに迎え入れたのは、彼が特別な才能を持っていることを知っていたからだが、彼は我々の期待をさらに上回るものだった。彼のような優秀なライダーには、そうそう巡り合えるものではない。彼は2019年と2020年の2年間、SRTサテライトチームですでにその才能とスピードを発揮していましたが、ファクトリーチームにステップアップしたとき、彼がライダーとして強くなり、成熟していくのがよくわかりました」
「ファビオの最初の1年半で、私たちは多くの成功を記録した。6勝、14回の表彰台、6回のポールポジション、そして2021年のMotoGPのタイトルを獲得したのだ。これらの結果は、ライダー、クルー、エンジニア、そしてすべてのチームスタッフが、ポジティブな“できる”スピリットを持って協力し合った結果だ」
「ファビオは常に100%の力を発揮してくれる。そしてヤマハも同じように、将来に向けて保証をしていくことを約束した。そしてヤマハも同じように、将来にわたってMotoGP世界選手権のタイトルに挑戦していけるよう、開発に投資していくことを約束した」