4月24日、2022年FIA F2の第3戦イモラのフィーチャーレース(決勝レース2)が、イタリアのイモラ・サーキットで開催され、テオ・プルシェール(ARTグランプリ)が今季2勝目。エンツォ・フィッティパルディ(チャロウズ・レーシングシステム)が2位、ラルフ・ボシュング(カンポス・レーシング)が3位表彰台を獲得した。
今季2度目のフィーチャーレース優勝を果たしたプルシェールだが「レース1があまり良くなかったので、あまり自信はなかった」と語り始めた。
「ペースも良くなかったし、スタートも良くなかった。だから、自分のレースを満足させたかった。必ずしも勝つ必要はないが、ただ速く走ること、スタートとピットストップを満足させたかったんだ。スタートはほぼ完璧だっけど、前の2台が接触したので回避する必要があったし、彼らとクラッシュするかも知れずとても怖い思いをしたね」
「ところがライバルたちがミスをして、さらにロイ・ニッサニー(ダムス)も僕の目の前で脱落してしまった。少し不思議な感じだけど、僕のレースはほとんど完璧だった。とてもハッピーだよ」
ユーリ・ビップス(ハイテックGP)のクラッシュ直後にピットイン、序盤からタイヤを長持ちさせる戦略を取ったプルシェールは、マネジメントに苦労したと語る。
「下位にいたので本当に大変だったよ。僕たちの前にはミディアムタイヤを履いたクルマがたくさんいて、彼らはそれほど遅くはなかった。ほとんどが僕らより速かったから余計に大変だった」
「そのとき僕は、ラルフとロイの後ろ3番手につけていて、彼らと戦わなければならないと思っていた。だから終盤までタイヤを温存するのは簡単なことではなかったね。オーバーステア気味で少し苦労したけど、最後の10周で少しマージンができたら、うまくコントロールできるようになってマシンに自信が持てるようになった」
「(前戦の)ジェッダは最悪の週末で何もかもがうまくいかなかった。一転して今週末のような何もないことは良いことだった。赤旗が連発したフリー走行は、30分しかないのに2〜3周しかできず、走り初めから簡単ではなかったね。昨日はドライコンディションのコースを学べた。だから今週末は、チャンピオンシップをリードする27ポイントを獲得できてとてもハッピーだ。チームのみんなも喜んでいるし最高だね」
F2初表彰台を獲得したフィッティパルディだが、昨年のジェッダで大クラッシュ。カムバックを果たし表彰台を獲得できたことに「大きな意味がある」と語った。
「ジェッダでの大クラッシュから復帰して、バーレーンでの最初のレースに備えるために冬の間はたくさんのハードワークをこなしてきた。肉体的にも精神的にも、これまでと同じように強い。だから本当に、本当にうれしいんだ」
「そして今日、2位を獲得した。正直言ってこれは予想外だ。15番手からスタートして、スタート直後は本当にペースが良くて何度もオーバーテイクを決められた。その後ミディアムタイヤに履き替えてピットストップを行い、テオもピットインした。ミディアムでも本当に速くて、最終ラップにはノバラクとラルフをオーバーテイクすることができたんだ。だからこの結果には、心底満足しているよ」
「ここから先はもっとコンスタントにトップ10を狙えるようにしたいね。予選ではペースが良かったのに、ピットストップに問題があって15番手になってしまった。そこまではつねにトップ5に入っていた。だから2位というポジションには非常に満足している。チャンピオンシップのために多くのポイントを獲得できたから、スポンサーと、僕を支えてくれている家族、そして神様に感謝したい」
フィッティパルディ同様に今季初の表彰台を獲得したボシュングは「最高のスタートによって数メートルリードしできた。けれどもっといいスタートを切ったロイをディフェンスできなかった。彼はストレートスピードがもっとあったし、僕は4番手から2番手に上がったから、レースの大部分はスタートで決まったと思う。だからこのレースで唯一良かったのは、その点かもしれない」と語った。
終盤のデグラデーションでライバルのペースが上がらなかったことについて「フィッティパルディが実際に表彰台を争っているのが信じられず、正直言って少し戸惑った」とボシュング。
「それは素晴らしいことだった。彼はまだピットインしていないと思っていたのに、僕をパスしたんだよ。僕はタイヤを温存してクルージングしようと思っていたのに、彼は2番手だった。エンジニアが無線で教えてくれたけど、あまりはっきり聞こえなかったので、そこで混乱してしまったのが僕のミスだ」
「それから少しすると右リアがオーバーヒートしてしまった。正直なところ僕のドライビングはあまり良くなかったと思うので、この点についてはまったく満足していない。テオには“おめでとう”と言わないとね、彼の走りは印象的だったから」