WorldRX世界ラリークロス選手権の下部組織としてステップアップ・カテゴリーにも位置付けられる、FIA格式欧州選手権のヨーロピアン・ラリークロス・チャンピオンシップ(EuroRX1)の2022年シーズンが、WorldRXより一足早くハンガリーで開幕。今季からSETプロモーションに移籍したシリーズ2冠経験者のアントン・マルクランド(ヒョンデi20 RXスーパーカー)が初日から全セッションを支配すると、2日目も順当なスピードでライバルを退け、週末完全制覇を成し遂げた。
7月開催EuroRX第2戦にオリバー・ソルベルグが参戦へ。改良版i20 RXスーパーカーをドライブ
7月にスウェーデンの“聖地”ホーリエスで開幕を迎えるWorldRX世界ラリークロス選手権と、その併催イベントとしてシーズン第2戦を予定するEuroRX1クラスに向け、WRC世界ラリー選手権ドライバーのオリバー・ソルベルグが自身約2年ぶりのラリークロス参戦を表明。2018年にRallyXノルディックでタイトルを獲得した20歳の精鋭が、強豪ヘドストロム・モータースポーツの招きを受け、父ペターの運営するPSRXによる技術改修も施された『ヒョンデi20 RXスーパーカー』のステアリングを握る。
WRCとWorldRXの双方でワールドチャンピオンを獲得した父ペターより、ドライビングの英才教育を受けてきたオリバーは、2年前には同トラックで父のドライブした『シトロエンDS3 RXスーパーカー』のステアリングを握り、WorldRX4冠のヨハン・クリストファーソンやロビン・ラーションらを相手に3位表彰台を獲得するなど、早くからその非凡な才能を披露してきた。
PWRレーシングが電動化時代のWorldRX参入。グロンホルム、アンダーソンの男女ペア起用へ
2022年に最高峰クラスがフル電動化を果たすWorldRX世界ラリークロス選手権に、STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権で複数タイトルを獲得してきた強豪PWRレーシングが新規参入を表明。新たにコンストラクション・エクイプメント・ディーラーチーム(CEディーラーチーム)の名称を掲げて“RX1e”で2台体制を敷き、ニクラス・グロンホルムとクララ・アンダーソンを起用、史上初の男女ペアでフルシーズンを戦うとアナウンスした。
自社開発モデルとなる世界初の完全電動ツーリングカー『PWR001』を手掛けたコンストラクターの顔も持ち、ロバート・ダールグレンやミカエラ-アーリン・コチュリンスキーを擁してSTCCシリーズ制覇も成し遂げたPWRレーシングは、マティアス・エクストローム率いるEKS RXで元チームマネージャーを務めたエミール・アクセルソン主導のもと、初のラリークロス参入を決めた。
新設の“世界最速”グループEクラスに向け、元F1王者ジェンソン・バトンがフル参戦へ/ナイトロRX
創設2年目となる2022年から、当初の計画どおり“グローバル・シリーズ”へと変貌を遂げる北米発の『Nitro Rallycross(ナイトロ・ラリークロス/ナイトロRX)』に向け、こちらも新規導入が予定されるフルエレクトリック“SUV”による『グループE』クラスに、元F1王者ジェンソン・バトンのフル参戦が決定。同じくイギリス出身でWorldRX世界ラリークロス選手権や、電動オフロード選手権の『エクストリームE』に参戦するオリバー・ベネットとタッグを組み、彼のチームでもあるエキサイト・エナジー・レーシングからのエントリーを計画している。